2000年と2001年にたつやはある組織の実行委員長をしていました。
それは小学生高学年と中学生を対象にした自然体験学校のようなもので、
『夏のみらい塾』というボランティア組織でした。
毎年、夏休みのある期間、2泊3日とか3泊4日を、
自然豊かな里山で大人たちと一緒に自然体験をします。

たつやが実行委員長をしていた時に、
とてもお世話になった地区がありました。
それは
福井県池田町土合皿尾地区という小さな里山の集落です。
たつやがその年のテーマにしたのは
『祭り』でした。
自然体験だけでなく、その地区に住んでいる人たちとの交流をして、
最終日にはお祭りをしよう!というものでした。

今の子どもたちは家族以外の他人の大人との接点が、
たつやたちが育った昭和の時代に比べて、
極端に少ないと思っていたので、
その土合皿尾地区のおばちゃんたちと、
子どもたちとの交流を何かのカタチで実現したかったのです。

それには昔、お祭りの時に作っていた料理を、
子どもたちとみらい塾のスタッフが、
おばちゃんたちに教わりながら、一緒に料理して、
それを最終日のお祭りに持って行って、皆で食べようという企画でした。

たつやたちが、その主旨を伝えたくて、
地区の婦人会のおばちゃんたちの会合に初めて行った時は、
正直、アウェイ感いっぱいで、
とても受けれれてもらえそうな感じではありませんでした。
だけど、その後も婦人会の会合がある度に、顔を出し、
そのうちに、だんだん仲良しになっていったのです。
結果、祭り当日には、信じられないような凄い料理の数々が並び、
子どもたちもスタッフも、そして婦人会のおばちゃんたちも、
笑顔で、美味しい手料理を楽しんだのでした。

あの頃は、本当に婦人会のおばちゃんたちにはお世話になりました。
みらい塾から卒業した後も、個人的なお付き合いは続きました。
そして7年ほど前に、その婦人会のおばちゃんたちを、
たつやの石窯パーティにご招待したことがありました。
その時に、福井在住のミュージシャン、
ナナ・イロのおふたり、
あいちゃんとみっちゃんも一緒でした。

婦人会のおばちゃんのうち、お一人の大門さんという方が、
ナナ・イロの歌声を聴いて、大ファンになり、
その後は、ナナ・イロのライブやイベントに、
お父さんとふたりで出かけて行くようになりました。
そしてその年の11月に、大門さんが、ナナ・イロのふたりと、
たつやとかみさんの4人を自宅にご招待してくれました。
盆と正月がいっぺんに来た!というほどご馳走が並んでいて、
もう動けない!というほど、食べました。
帰りには大門さんが手間暇かけて作った本当に美味しいお料理を、
全部袋に詰めて、持たせてくれたのでした。

以来、一年に一回だけの大門さんちの食事会は今でも続いているのです。
今年も少し前に大門さんのおうちで、たっぷりのご馳走をいただきました。
ものすごい種類の山菜や野菜を使った料理はすべて大門さんの手作り。
春先に採った山菜を干したり、塩漬けにしたりして、保存しておいたものを、
それこそ何十人分と惜しげもなく使い、出してくれるのです。
ミスブキ(うわばみそう)の落花生和えは、落花生さえ大門さんが育てたもの。
お父さんが、全部剥いてくれたという栗の渋皮煮。
ぜんまいの白和えは、それこそ裏山で春先に採って来て、
灰をまぶして干したものを戻して使っています。
コンニャクさえ、芋は大門さんが育てたもの。
たつやが大好きなちんころ芋(小さなジャガイモを甘辛く煮たもの)
珍しいモノでは、ジビエ!
シカカツと
猪のスペアリブ。
これも当然、池田産です。
とにかく書ききれない、食べきれないご馳走でした。

ミュージシャンでありながら、
粘度を使った
クレイアート作家の岩堀路子さん(みっちゃん)が、
大門さん夫婦の人形と、サルの人形を持って来ました。
何回観ても、みっちゃんのクレイアートは、
表情が生き生きしていて、見てて心が温まります。


それに大門さん夫婦の顔と人形がとても似ているのです。
お二人も本当に嬉しそうでした。
ちょっと見ザル、半分聞かザル、ちょっとだけ言いたいサルも、
みっちゃんらしい作品です。
たつやも久しぶりにみっちゃんのクレイアート人形を見せてもらって、
幸せな気分になりました。




みらい塾から始まったご縁。
そしてナナ・イロさんのワンマンライブを企画したご縁。
石窯を作って、そこで出会ったご縁が、
ず〜っと続いていて、こんなに幸せな時間を共有出来ることって、
本当に奇跡だと思っています。
素晴らしい出会いに心より感謝しています。
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