漆器の最終仕上げに磨きをされている職人さんを訪ねた。
午後の太陽が優しく差し込んでくる工房の奥で、
椅子に腰掛けて、お椀の仕上げをされていた。
ん?手で撫でてる?
えっ、仕上げの磨きって手でやるんですか?
ボロキレに浸み込ました菜種油などをちょっと付けて、
次に研磨剤を手の先につけて、やさしくお椀を撫でている。
ちょっと手を見せていただいてもいいですか?
とっても優しい手をしておられます。
もっとゴツゴツして、手が荒れているのかと思ったのに、
ふっくらしていて、柔らかそうな優しい手です。
もうひとつ、炭を使って漆器の表面を磨き上げる仕事もあります。
炭もなんでもいいという訳でなく、桐炭が一番いいのだそう。
でも最近の炭は質が落ちているとおっしゃっていました。
工房に置いてある道具類も年季が入っています。
でもこんな笑顔ってなかなか出来ません。
たつやのベストショットになりました。
工房の奥に一枚の古い写真が飾ってありました。
それは今の天皇陛下が皇太子さまの時に、
鯖江市文化センターで漆器の工程をご覧になった写真です。
そこに写っているのが、若き日のこちらの職人さんでした。
今回は越前漆器(木製)の製作工程を
撮影させていただく機会を得たのですが、
本当に有意義な時間でした。
この中の数枚のみ、越前漆器協同組合のカタログに掲載されます。
ですが、それ以外の写真も日の目を見ない訳ではなく、
こうしてブログで紹介させていただくことが出来るのは、
大変光栄なことだと思っていると同時に、
このたつやのブログの存在意義にもなるのだと思います。
皆さんも鯖江に来られる機会がありましたら、
是非河和田まで足を延ばしてみてください。
うるしの里会館でも、隣の職人工房、また軒下工房などで、
越前漆器に直接触れることができますよ。
鯖江の伝統の技の素晴らしさを感じてみてくださいね。
職人さんの笑顔に癒されたら応援してね〜
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