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北陸の人気ブログランキングの上位をいただき、ありがとうございます。
もしかすると、今夜はNHK第一放送の
ラジオ深夜便の
『日本列島くらしのたより』をお聴きになって、
たつやのブログを訪れてくださった方が
たくさんいらっしゃるかもしれませんね。
ようこそ
『たつやの感性見聞録』へ。
もうかれこれ12年目に入り、記事の数も今日で2669個となりました。
またよろしければ、ブログにも遊びにいらしてくださいね。
一番下にキーワードが載っていますが、そこをクリックしてくれると、
(例えば、今日の昆虫という文字です。)
そのワードに関する記事を見つけることが出来ますので、
ご興味のある分野を覗いてくださいね。
青い空に白い雲がニョキニョキしてくると
ここ北陸福井も梅雨明けして本格的な夏を迎えます。
たつやは昭和34年7月29日の暑い日に生まれました。
そのせいか、夏は大好きです。
小学生の頃、7月の声を聞き、半ばを過ぎると
もうすぐ夏休みがやってくる、自分の誕生日がやってくる、
という何かわけのわからないワクワクした気持ちになりました。
あれからもう半世紀近く経つのに、
お恥ずかしい話ですが今でも何となくウキウキしてくるのです。
もう夏休みなんてないにも関わらずです。
そして8月に入り、お盆が過ぎて、ヒグラシが鳴き始めると、
なぜか物悲しくなり、不思議な焦りを覚えるのです。
その原因ははっきりわかっています。
あ〜〜、宿題せんとあかん〜〜、楽しい夏休みが終わってしまう〜という焦りと悲しい気持ちが今でも身体に染み付いているのだと思います。
上:ウスバシロチョウ 下:彼岸花とアキアカネ
たつやにとっての夏休みは、
家族で行った海水浴、近所のお寺の夏祭り、親戚の家での線香花火、
川遊び、野球などなどたくさんの思い出があるのですが、
たつやはもっぱら虫を採りに出かけていました。
上;トラマルハナバチ 下:マメコガネの交尾
たつやの家は明治の頃から印刷やをしていて、
たつやが子供の頃には、いわゆる番頭さんがいました。
その番頭さんが今風に言えば、ナチュラリストでして、
植物や鳥、山菜や昆虫までとても詳しい人でした。
小さい頃はバッタや蝉を捕まえていましたが、
小学校低学年からは男の子なら誰でも好きだった
カブトムシやクワガタなどの甲虫類に夢中になりました。
その番頭さんと一緒にクヌギの木がたくさんある山の中へ入って行くと、
樹液が出ているところにカナブンやクワガタやカブトムシが集まっていました。
そんな木が見つからないときは、その番頭さんは適当な木を見つけて、
脚でその木を蹴るのです。
そうすると、
ボツッ、ボツっと音がして、上からクワガタが降ってくるのです。
上を見ていると茂みに落ちた時に見失ってしまうので、
必ず下を見ていなければなりません。
落ちたところへ一目散に行って、地面を探します。
家に帰る頃には虫かごがいっぱいになっていたものです。
上:ホバリング中のミツバチ 下:ハキリバチ(ちょっといたずら心で邪魔してます)ホソアシナガバチの巣を襲うスズメバチ
その虫好きは中学生になっても変わりませんでした。
中学一年生の私の理科の先生は、最初の授業の一時間をずっと蜂の話だけをしました。
私はその日の放課後、理科室を訪ね、もっと蜂のことが知りたいとお願いして、
その日の夜に先生の家に遊びに行く約束をしたのです。
昔はそんなことが簡単に許される時代だったのですね。
先生の家には、ものすごい数の蜂の標本が置いてありました。
その中には、この世のものとは思えないほど美しい蜂がいて、
こんな蜂はどこにいるのですか?と聞くと、
茅葺の家があるところなら大抵いるよと言われ驚きました。
それからたつやは毎週日曜日にその先生と一緒に昆虫採集に出かけ、
蜂にどんどんのめりこんでいきました。
大学では昆虫学研究室に入り、卒論も虫のことでした。
この3枚はちょっと気持ち悪いという方もいらっしゃるかもしれませんが、
蛾の幼虫を襲うアシナガバチです。
一番やわらかいところを肉団子にして、巣へ運びます。社会人になってからは、さすがに虫たちから離れてしまいましたが、
ブログを始めた10年くらい前からは
出かけた先で見つけた虫たちの写真を撮ることも時々あります。
実はとても感動したことがありました。
逢いたいと想い続けて50年…ほぼ諦めかけていた出会いが唐突にやってきたのです。
昆虫少年だったたつやには、
子どもの頃には手が届かない存在だった虫たちがいくつかありました。
図鑑の中だけで見たり、実際に見つけても遠くを悠々と飛び続ける姿だけだったりして、
決して網に入れて実物を目の前で見たことがない虫たちです。
上:アザミの中にいるのはカメムシです。
下:なかなか見ることがないウチワヤンマ。
上:ニジイロゴミムシダマシ 下:コスモスとアキアカネトンボの王様はオニヤンマですが、
この種類は結構どこにでもいてよく捕まえていました。
同じヤンマの中まで
ギンヤンマというそれはそれは美しいトンボがいます。
まさに憧れのトンボだったのですが、捕まえたことは一度もありませんでした。
やがて、その
昆虫少年たつやは、いつしか
昆虫おじさんたつやになりました。
虫取り網がデジタルの一眼レフカメラに変わりましたが、
虫に対する想いは変わらないたつやに、
多分一生に一回あるかどうかのチャンスが巡ってきたのです。
ある日のことでした。
美しい水にしか生育しないと言われている
梅花藻(ばいかも)の可憐な花の写真と撮りに行った時のことです。
緑色のメタリックカラーに輝く一匹のトンボが水面スレスレに飛んで行くのが見えました。
瞬時にギンヤンマの雌だと思いました。
目で追っていくと、私が写真を撮っていた
ほんの10メートルほど先の梅花藻の上に留まったのです。
たつやは思わずカメラを構えました。
数枚のシャッターを切って画像を拡大して確認すると、間違いなくギンヤンマでした。
どうやら尻尾を水中に入れて産卵しているようです。
これはもしかするともっと近づけるかもしれないと思いました。
細心の注意を払い、川の反対側に渡り、地べたに寝そべりました。
そして息を殺して匍匐前進です。
スラックスとワイシャツだったことなんてすっかり忘れていました。
数枚撮って、30センチずつ近づく・・・ということを何度か繰り返すうちにギンヤンマとのその距離は50cmになりました。
彼女はたつやの存在も目の前に伸びてきたレンズにも気付いているようで
しきりに目をキョロキョロしたのですが、
『ま、いいかぁ・・・産卵中だし』という感じだったのです。
おかげで、目の前で彼女をじっくり眺めることが出来たのです。
なんて幸運なのでしょう。
私は小躍りしながら家に帰り、
パソコンの画面に映った美しいギンヤンマを何時間も眺めていました。
それがこの写真です。
亡くなった父から聞いたことがありました。
夏休みの夕方、家の前に水を蒔くと、
とこからともなくギンヤンマが何匹もやってきたと・・・。
それだけ自然が豊かで虫たちが身近にいたということなのでしょう。
最近は赤とんぼさえ町中では見かけなくなりました。
たつやの子どもや孫の時代にも、こんな虫たちが身近にいることを祈っています。
上:アサギマダラ 下:シジミチョウの交尾
カメノコテントウ深夜便の中でお話したことと、ほぼ同じ内容のことを書いています。
今までに撮った虫たちの写真と一緒にお送りしました。
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