2007年11月04日

茶飯とおろしそば

普段、何気なく食べているおろしそば
福井県内なら大抵のそばやさんで出されるそばだが、
そんな歴史なのだろうか?

sobasato9.jpg

今庄にあるそばの里の親父さんは、
今庄観光協会の会長さんでもあり、いろんな方面に詳しい。
たつやの高校時代の同級生の親父さんでもあるから、顔なじみで、
そばを食べに行ったついでに、いろんな話を聞かせてもらう。

先日、ブログにそばの里を紹介したときに、
東京在住の方から茶飯の由来についての質問の書き込みがあった。

http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/53930715.html

親父さんは今庄の板取の出身で代々集落の世話役をしていた。
もともと蕎麦は山間の痩せた土地でも収穫が出来た作物で、
冬の食べ物として重宝した。
普段はそばがきやそば団子などとして食べていたが、
晴れ(祝い事)の日や遠くから来たお客さんへのもてなしとして
麺にしたそばを用意したらしい。

何もないところだけど、せめて手のかかった麺にして、
食べていただくことで客人をもてなした。


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そういう歴史の中で、
集落のどの家のおばあさんや女手は、
蕎麦打ちを習っていた。
やはりその中にも名人がいて、
あそこのばあさんの打った蕎麦は旨い、
という評判が立ち、
そうすると集落に役人が来る際には、
名人のおばあさんが借り出されたそうだ。

そばの里のおろしそばは、そんな板取の歴史を受け継ぐ、
昔ながらの伝統のそばなのだということを知った。

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茶飯については、こう話してくれた。
茶飯は元来、お寺で食された健康食だった。
お茶は非常に貴重なもので、薬として大切にされていた。

今庄では、茶飯を弔事で出した。
今では茶飯をお通夜のときに配る家も少なくなったらしいが、
昔はどの家でも茶飯を出したらしい。

お通夜は、長い時間をかけてお寺さんにお経をもらい、
村の人が全員集まり、手伝い、最後までその家にいた。
米のご飯が食べられる家は少なく、粟や稗を食べたり、
芋が主食の家が多かった当時は、
もち米が入った茶飯は大層なご馳走だった。
『最後までお参りいただき、ありがとうございます
どうぞ、これをお持ち帰りください』

という意味で、茶飯を配った。
茶飯を配れない貧乏な家の人は、その集落のまとめ役が、
代わりに用意した。
子どもたちは(きっと大人もそう)茶飯を目当てに、
通夜に出かけ、最後にご馳走を貰って帰った。
だけど、そういう風習の中で、死を見つめたり、
親が子に、子が孫に、仏事の大切さを伝えていったとのこと。

親父さんの話を聞いて、妙に納得した。
古いことがいいことではないが、
古いことの中に、勉強する
今の世の中だからこそ役に立つ何かがあるように感じた。

そばの里で出される茶飯は、番茶で焚き、
味付けは醤油と酒。
もち米6に対してうるち米4の割合だ。


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素朴で美味しい茶飯は、そばの里で
そばを食べると付いてくる。
あまりに評判が良かったことで、
今では持ち帰りのパックが一日限定十数食用意されている。
1パック300円

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そばの里へ出かけた際には、
親父さんを呼び出して、
いろんな話を聞いてみるのもいいかもね。
きさくな優しい親父さんですよ。


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そばの里
福井県南条郡南越前町今庄85−14
0778-45-0774
営業日金、土、日、祭日
営業時間 午前11時15分〜午後6時15分

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posted by たつたつ・たつや at 21:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 麺グルメ・そば編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
亡くなられた方を中心にして、村人が集まる弔事の特別な振る舞いものなのですね。
蕎麦は寺との結びつきも強いし、納得しました。
それにしても、お持ち帰り300円は、非常にお得ですね。今度、機会があったら・・・
Posted by kikouchi at 2007年11月05日 21:31
kikouchiさんのご質問のおかげで、
再度、そばの里を訪れて、いろんな話を聞くことができました。
ありがとうございます。
ただ単におろしそばや茶飯といっても
それぞれにいわれや生活文化に根ざした
バナキュラーな食文化なのだと思い知らされました。

茶飯以前はお寺では茶粥が食されていたとも聞きました。
今度来られるときは、用意しときましょうか?^^
300円ならいくつでも〜^^;;;;;
Posted by たつや at 2007年11月05日 22:15
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