自分の勘と鼻と感性のアンテナだけを頼りに、
まったく知らない店に入ってみることがある。
宿泊していたホテルから、
商店街や飲食店街をゆっくりゆっくり歩く。
メインの大通りより、一本か二本外れた路地を
行ったり来たりしながら、その感性と合う店を探す。
昼間のうどんがまだ胃の中に残っているようだし、
時間はたっぷりあるから、焦らずゆっくり探すことにした。
途中でアンテナに引っかかった店があったが、
とりあえず場所だけ覚えて歩き続けた。
そして2時間近く歩いてその店は見つかった。
ホテルから歩いた一番奥のアーケード商店街・片原町から
左に曲がる路地があり、その突き当たりに天神さまがあった。
そのすぐ横に「おでん・うらら」という提灯が下がっていて
たつやに語りかけてきた。
店の前に立つとどこからか可愛い黒いネコが現れた。
ここはアタリだよ〜という顔でたつやを見上げた。
それに店の中からは常連さんらしき
お客さんの楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
もう絶対に間違いない!
今日最もアンテナの針が振れた店だ。
最後の確認作業は店主の顔を見ること。
オッケー!この人は旨いモノを知ってる顔をしてる。
うららはカウンター席が10席ばかりのこじんまりした店だった。
内装も和風エスニックモダンで、素敵な空間だ。
マスターに話を聞いてみると内装はすべて自分でしたそうだ。
トイレでさえ、オシャレにディスプレイされていたし、
何よりトイレに入った瞬間に、
カサブランカの香りに包まれたのも、良かった。
隣に座っていた常連さんらしき人から、
どうして旅の人が初めてこの店に入ってきたのか
不思議でしようがないという感じで話かけてくれた。
たつやが旅先での楽しみのひとつだという説明をしたが、
それにしてもどうしてここへ?
だけど、それは大当たりだと言われた。
この店ならではのオススメを何品か出してもらうが、
どれも美味しいだけでなく、
すべてきちんと調理されているのも、うれしい。
あなごのオイスターソース炒め。
ヤマイモやニンジンがまた美味しくて絶品でした。
福井ではなかなか食べられない身がびっしり詰まったワタリガニ
うらら名物その1分厚い豚カツをじっくり揚げる
うらら名物その2自家製の生地から作るピッツア
薄い生地にフレッシュトマトとチーズだけのシンプルさが旨い!
隣に座った方は、このすぐ近くで花屋さんのご主人。
しばらくして、奥様もこの店にやってきた。
旅先での出会いは、とても楽しい。
いろんな話に花が咲いて、高松の夜は
あっという間に時間が過ぎていった。
食工房うらら
香川県高松市百間町3-8
087-821-0502
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