2020年04月27日

JUNONとマイカップ(Noritake studio collection)

自粛して家にいると、
やたらコーヒーが飲みたくなります。

時間があるので、カップボードに並べてあった
ノリタケのコレクションから、
一つづつ取り出してきて、
写真を撮って、珈琲を味わう時間が、
結構、落ちつけたりします。

その昔、といってもたつやが高校生の頃だから、
も40年以上前のことですが、
想い出のカップも出してきました。
このカップのことは過去のブログにも書いているのですが、
読んでない人がほとんどだと思うので、
こんな夜は想い出に耽りながらブログを書きます。

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たつやが学校の帰りに立ち寄っていたのは、
まだ出来て間もない客席数が12.3席しかない
小さな喫茶店でした。
確か合唱部の先輩に連れて行ったもらったのが、
最初だったと思います。
雑居ビルの中にあり、焦げ茶色の木製のドアでした。
中に入ると白い壁とドアと同じ色のカウンター。
常連さんはほとんどカウンターに座り、
たつやたち新参者はテーブル席に座ります。
名前はJUNON。
オーナーは多分、20代後半の色白の美人でした。

今になって思えば、
カウンターに座ってタバコを吸いながら、
珈琲を飲んでいたおっさんたちは、
皆、このお姉さんが目当てだったのかも。
だってどう見ても、ストレートコーヒーの味なんて、
わかりそうな感じの人はいなかったもん。
普段はブレンドコーヒーが250円で、
ストレートコーヒーは300円〜450円くらいだったと
記憶しているのですが、
小さな黒板に『本日のサービスコーヒー』
その下に、モカ300円とか
キリマンジャロ300円とか、
日替わりでストレートコーヒーが
いつもより安く飲めたのです。

たつやもコーヒーの味なんて、
ほとんどわからなかったのに、
「じゃ、今日はキリマンジャロで」
なんて偉そうに注文していました。

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その頃の喫茶店には、
マイカップというシステムがあって、
常連さんは、自分専用のカップをお店に置いてもらい、
行くと、そのカップで珈琲を淹れてもらえるという
ちょっとお洒落なものでした。

カウンターに座ったおっさんが、
やたら色がついて、キラキラ光る
品のないカップで珈琲を飲んでいました。
でもマイカップがあることは
うらやましい!

ある日のこと、たつやは思い切って、
マイカップを探しに行く決意をします。
武生の商店街の中にあった陶器店に行って、
店の一番奥の棚に並んでいたカップ&ソーサーを
全部、じっくり見ました。
あまり好みじゃないなぁ・・・
と思いながら、左から右へ行くと、
あっ!これや!これがいい!

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それは小ぶりのカップ&ソーサーで
たつやの好きな緑色一色の絵柄でした。
もうそれしか見えません。
後ろにいたお店のおばさんに、
ガラスケースから出してもらいました。

「これください!あっ、でもいくらですか?」

「いいもの選んだわね。これはノリタケよ。
それにノリタケの中でも、
グレードの高いやつだから、3000円よ」


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高校生のたつやにすれば、
びっくりするような価格でしたが、
お年玉からやりくりすることにして、
数日後に取りに行きました。
そしてその足で、JUNONに行きました。

「お姉さん、僕のカップです。置いといてください」

「あら、たつや君も仲間入りね」

箱から取り出したたつやのカップ&ソーサーを見て、
「わぁ、なんて可愛いカップなの♫
でもちょっとたつや君には似合わないかなぁ」

と言って笑いました。
またその顔を見て、たつやの胸は高まるのでした。

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早速、珈琲を淹れてもらいました。
自分のカップで飲むコーヒーは格別でした。
味なんてわからないはずなのに、
絶対に美味しかったのです。

以来、JUNONに行くと、
たつやのカップが黙って出てきました。
生意気に女の子を喫茶店に誘って、
たつやだけ違うカップで出てくることが、
誇らしげでもあり、自慢でした。
喫茶店に自分のカップがあり、
珈琲を飲むことが大人への入口のような
憧れがあったのでしょう。

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やがてたつやは高校を卒業し、
東京へ行きました。
帰省する度にJUNONへ行っていたのですが、
2年目の夏に行った時に、

「たつやくん、ごめんね。これ返すね」

あのたつやのノリタケのカップ&ソーサーが
戻ってきたのです。

「お店閉めることにしたんだ・・・」

理由を聞きたかったのに、
何故か聞きませんでした。

「そうですか、今までありがとうございました。」

たつやの淡いお姉さんへの憧れが
終わった瞬間でした。

東京へ戻る際に、そのカップ&ソーサーを
一緒に連れて帰りました。
安物の食器棚に入れたままで、
ほとんど使うことはありませんでした。
それは福井に帰ってきてからも同じでした。

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何十年か過ぎて、アンティークのカップ&ソーサーに
興味を持ったたつやは、
当然、ノリタケの存在を知ります。
あの時、あのおばさんが言った言葉・・・
ノリタケだからね・・・

食器棚の奥に眠っていたカップ&ソーサーを
出してきて、カップの裏を見ると、
それは紛れもないNORITAKEでした。
そしてSTUDIO COLLECTIONと書いてあります。
確かにノリタケの中でも、
ランクの高いシリーズだったのです。

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何ていうセンスを持った高校生だったんだろう。
我ながらいい感性を持っていたことに、
一人感激しました。

今でも時々、出してきて、
この小ぶりなカップで珈琲を味わいます。
JUNONの店内やお姉さんの顔が浮かんできます。







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posted by たつたつ・たつや at 00:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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