メガネは仕立てるものなんです。
初対面のたつやに脇聡は言った。
15年ぶりにSNSで連絡をくれた女性と会って、
多岐に渡る話をした時に、
たつやに是非、紹介したい人がいると言った。
その人は、今や鯖江のメガネ業界でも、
もっとも注目されている人だと言う。
話を聞くうちに、たつやも是非会ってみたいと思った。
こんな時、思いはすぐに叶うもので、
その1週間後に、たつやは彼のオフィスを訪ねた。
約束の5分前に着くと、
紹介してくれた彼女は先に着いていた。
オフィスは雑居ビルの2階にあった。
スリッパに履き替えてオフィスに入った。
白を基調とした洗練された空間で、
驚くほどモノが少ない。
それでもところどころに
アンティークの椅子や小物が置いてあって、
お洒落な雰囲気を醸し出している。
この新しいブランド
TAYLOR WITH RESPECT
の代表が脇聡だ。
なんて雰囲気のある人だろう。
名刺交換をした後に、
脇の経歴を聞いた。
福井県や鯖江とは縁もゆかりもなかった。
兵庫県出身の脇は金沢の大学に進学し、
アートを勉強し、芸術家の卵として出発した。
その後、ものづくりに興味を持ち、
いつしかメガネにたどり着く。
メガネ会社として有名な会社で、
様々なブランドを立ち上げ、
いずれもヒット作を生み出してきた。
そして2017年に独立開業し、
オリジナルアイウェアブランド
TAYLORを発表した。
僕はいい意味でも悪い意味でも
よそ者なんです。
だから好きなことがやれる。
古い因習や習慣に囚われることなく、
自分が作りたいメガネを
とことん拘って作っている。
実は僕の祖父が背広の仕立て屋だったんです。
冒頭にメガネは仕立てるもの・・・
という言葉はここにつながっているのだ。
その頃に祖父が仕立てたジャケットがあるのですが、
今でもまったく型崩れしていない。
それに信じられないくらい手間暇かけて作られています。
仕立て屋だった祖父を尊敬している。
だからブランド名はそのものズバリで、
TAYLOR WITH RESPECT
確かに彼は仕立て屋だったおじいさんのDNAを
確実に引き継いでいるのだ。
洋服がメガネに変わっただけのことなのかもしれない。
どちらも人が身に着けるものだからこそ、
仕立てる・・・のだろう。
その後、脇がいかにこだわってメガネ作りに
傾倒しているかを聞かせてもらった。
買った人が長年使ってもらうため、
メガネの耳にかける部分をテンプルというが、
壊れた場合、簡単に取り換えられるように、
共通のパーツが取り付けられるように工夫されている。
また通常では出せないだ色のグラデーションを出すために、
職人と何度も試行錯誤することで、それを可能にした。
あっという間の2時間。
たつやも一枚、彼に仕立ててもらいたい。
TAYLOR WITH RESPECT
http://tayloreyewear.com/
※敬称を略させていただきました。
やっぱりたくさんの方にブログを見ていただきたくなりました。
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