それこそ35年ほど前、結婚したばかりの頃に、
故中山重成氏の越前そば道場に行って、
数回だけ蕎麦を打ったことがあるが、
蕎麦は打つより食べる方がいいやとばかり、
その後は蕎麦打ちとは無縁になってしまった。
ところが10年ほど前に、
ご縁があって、とてもいいそば切り包丁を購入させてもらった。
それもそば切り包丁職人としては日本一と謳われた
越前打ち刃物の藤下新次氏の作のものだった。
当時はまだそば打ちをしていなかったが、
こんなに素晴らしい包丁を手に入れる機会は
滅多にないだろうと思って購入し、
その後5年以上は使うことなく引き出しの中に入ったままだった。
そして4年ほど前に、食育の祖と言われる石塚左玄を称える会
『石塚左玄塾』の例会で蕎麦を打つ機会があり、
その辺りから、たつやもボチボチそば打ちを再開した。
ちゃんと勉強したわけではないので、
大したそばを打つことは出来ないが、
家で食べる分にはそれなりに美味しいと言われるそばになった。
それにここ数年はダシに凝り始めて、
そばダシも全部自分で作ることにした。
たっぷりの昆布とアゴ、アジ、イワシなどのジャコから
旨味たっぷりのダシを取り、
こだわりのお酒、しょうゆ、味醂で味付けする。
自分で打ったそばを、自分が作ったそばダシでいただく。
大根おろしとネギ、たっぷりの鰹節を乗せて・・・。
たつやにとっては、自己満足の世界かもしれないが、
めちゃめちゃ美味しいと思っている。
遠くから友だちが遊びに来たり、
年末には、忙しい中を蕎麦打ちすることが増えた。
2019年末もそばダシを作り、そば打ちをしました。
ダシは奥井海生堂の蔵囲い昆布の
お徳用切り落としをたっぷり使います。
お水は小浜市の名水『雲城水』の軟水です。
後は自分で作った焼きアゴと、アジとイワシのジャコ、
それに茅乃舎の天然ダシパックと、
北前船のカワモトの最高級出汁パック『心』を1パックづつ入れ、
一晩水出しをします。
24時間ほど水出しして、火を入れ、沸騰したら昆布は取り出し、
10分ほど煮出して、基本のダシはこれでオッケー。
自然に冷えて、ペーパーで濾したダシは黄金色です。
一口味見をしたのですが、旨味たっぷり!
それにお酒と味醂と醤油で味付けします。
調味料にもこだわりがあって、
お酒は福井県の名酒『早瀬浦』の上撰を、
味醂は愛知県碧南市の小笠原味醂の「みねたから」と
愛知県西尾市の相生ユニビオの3年熟成『相生桜』を
ブレンドしてみました。
醤油は3種類。
地元鯖江市の相木屋の『藤』
富山県上市町の霊水入り『あなんだん醤油』
岡山県笠岡市のアサムラサキの『かき醤油』
をブレンドして入れてみました。
醤油や味醂をブレンドすること自体、
意味があるかどうかはわかりませんが、
ま、やってみたかったという訳です。
アルコール分を煮切るために、
再び火にかけます。
冷めたらそばダシ完成です。
おろしそば用のダシなので、
かなり薄味に作りました。
さて、そば打ちです。
粉は福井県産のそば粉を使います。
まだまだ慣れていないので、
最初っからつなぎをブレンドしてもらった
いわゆる二八(小麦粉2割、そば粉8割)です。
今回は自分の家用だけでなく、
恐れ多くも、有名レストランのシェフに送るという
暴挙に出ることにしたのです。
しかも超有名凄腕シェフ3人にです。
果たして、たつやのど素人そばは、
洋食のシェフたちが美味しいと言ってもらうことが出来るのだろうか?
そのためには心を込めて打つしかない。
しかしながら技術的にまだまだ足りないので、
蕎麦打ちの師匠の家に行って、
指導してもらいながら打つことにしたのです。
師匠はたつやのお願いを快く受け入れてくださって、
要所要所の大事な仕上げを教えてくださいました。
頑張って800gのそばを3回打ちました。
師匠の手ほどきもあって、とてもいい感じの蕎麦が出来たのです。
そのまま宅配便の営業所に走り、
東京のフレンチレストラン、ルカンケの古屋シェフに、
打ちたての蕎麦とこだわりのダシ、
それに大根とネギと鰹節をセットにして送りました。
そしてその足で、滋賀県のロアジ高島のシェフと、
京都のサルティンバンコの仲良しシェフの元へ届けたのです。
もちろん、たつやの家でも大晦日には、
みんなで年越しそばをいただきました。
あっ、プロのシェフの皆様から、
とても美味しかったですとのご連絡をいただきましたよ。
うっれし〜な〜♪
やっぱりたくさんの方にブログを見ていただきたくなりました。
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