2007年06月23日

ちひろの生まれた家

数年前に、長野の安曇野にある
いわさきちひろ美術館に行く機会があった。
彼女の絵はたつやが子どもの頃から何故か良く知っていた。
優しく柔らかなタッチで描かれる色彩鮮やかな子どもの絵は、
万人に愛される温かさがあると思う。

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さて、武生の旧市内にいわさきちひろの生家がある。
あまり車の通らないひっそりとした道にあって、
訪れる人もまばらだ。
数年前までは、ただ「いわさきちひろの生家」
とだけ明記されていたのだが、最近は中を改装して、
ちょっとしたギャラリー兼資料館になっている。
「ちひろの生まれた家」では
担当のボランティアさんが説明をしてくれる。

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昔はお豆腐やさんだったらしいが、
今は中をちひろが生まれた当時の生活を再現した部屋や
年表などが飾ってあるギャラリー、
そしてちひろのリトグラフが展示されている。

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この辺りは、昭和の匂いをぷんぷんさせる町並みで、
たつやのお気に入りのエリアである。

いわさきちひろプロフィール

1918年12月、雪の降りしきる朝、福井県武生市に生まれました。
父正勝は建築技師、母文江は武生で
女学校の教師(博物・家事)をしていました。
武生といえば、紫式部が都を離れて越前国守となった父と
1年暮らしたことでも知られる北陸の文化都市。
紫式部が源氏物語を書くにあたって
武生での経験が貴重だったように、
生後わずか3か月の暮らしながら、ちひろにとって武生は
「なぜか懐かしく思える」心のふるさと。
のちに「ゆきのひのたんじょうび」という絵を描いています。
 
誕生の翌年に東京に移り、三姉妹の長女として育ちます。
母の勤める府立第六高等女学校(現・都立三田高校)を卒業。
藤原行成流の書を学び、
絵は岡田三郎助・中谷泰・丸木俊らに師事。
岡本帰一・初山滋・武井武雄が好きだった少女が、
岡田三郎助に師事したのは14歳のとき。
池袋モンパルナスこと長崎アトリエ村に若者が集まり、
仲間同志がモデルとなってデッサンの勉強をしていた時代には、
その勉強会にちひろも加わっていました。
「彼女を描いたころのデッサンが私のものでは一番いい」
と丸木位里氏(「流々遍歴」より)。

ちひろは1950年松本善明と結婚し、翌年長男猛を出産。
愛息をモデルに修練を重ね、
デッサンの力をめきめきつけていきました。
絵本画家として精力的に活動を展開するようになるのも
このころです。
 
1950年文部大臣賞、55年小学館児童文化賞、
61年サンケイ児童出版文化賞、
73年ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞等を受賞。
代表作に「おふろでちゃぷちゃぷ」「あめのひのおるすばん」
「ことりのくるひ」「戦火のなかの子どもたち」、
画集に「ちひろ美術館」全12巻、
「いわさきちひろ作品集」全7巻など。

1974年原発性肝ガンのため55歳で亡くなりましたが、
没後上井草の自宅兼アトリエ跡にちひろ美術館が建ち、
遺作が公開されると、ちひろファンが続々訪れるようになりました。
20年後の1997年には、両親の出身地でちひろの心のふるさと、
信州安曇野に「安曇野ちひろ美術館」がつくられました。
北アルプスを背景にゆったり絵と対峙できるこの美術館は、
周りの公園ともみごとにマッチし、訪れる人々の心を癒しています。


ちひろの生まれた家
福井県越前市天王町4-14
入場料 中学生以上100円
連絡先 (0778)66-7112

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posted by たつたつ・たつや at 23:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 旅先にて・福井県内編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いわさきちひろ

ちひろ ってサインが入った絵葉書や週間新潮のCM、カレンダー なんて思い出します。
Posted by 山賊 at 2007年06月24日 15:00
心温まる本当にやさしい絵ですよね。
なぜか、たつやは子どもの頃からいわさきちひろを
知っていました。

確か、近いうちにいわさきちひろの展覧会が、
福井県立美術館であると思います。

はっきりわかったら、またお知らせしたいと思います。
Posted by たつや at 2007年06月24日 21:18
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