27号線や若狭梅街道を走る機会がぐんと減ってしまった。
もっとも、時間に制限があって、
急ぐ場合には高速道路は便利なのだが、
寄り道の楽しみはまったくなくなってしまう。
たつやは旅先では敢えて、旧街道を走ったり、
まったく知らない道を選ぶことが多いのだが、
先日、久しぶりに若狭町を走っていて、
いつもと違う道を選んで走っていたら、
迷ってしまった。
そのうち小さな看板を見つけた。
『銀杏観音⇒』
え!?もしや・・・
何年も前に、たまたまテレビのスイッチを入れると、
大きな銀杏の木そのものに観音様が彫られているお寺がある
というニュースを放送していた。
ニュースの途中だったので、そのお寺がどこにあるのかは、
わからないままだった。
あ、ここ何処だろう? 行ってみたい!
と思ったことはよく覚えている。
もしかするとこの看板に沿って走れば、
あの大きな銀杏の木の観音様に会えるのではないだろうか!?
若狭町の小さな集落の細い道を看板に従って、
何度か曲がると、一番奥に立派なお寺があった。
広い駐車場には、まだ雪が残っている。
夕方だったので、陽が傾いてお寺の右側だけに光が当たっていた。
まっすぐの石段を登っていくと、
寺門の手前の大きな銀杏の木の一番下の太い部分に、
十一面観音さまが彫られていた。
穏やかな表情で、木の真ん中に佇んでいた。
長年の風雪に耐えて、お顔の辺りは彫ったノミの跡まで残っている。
銀杏の木の保存のためだろう。
足の下の空洞だった部分にはセメントが埋められていた。
胸の辺りには変形の五角形の穴のようなものがあり、
その中に木が埋め込まれている。
もしかすると中に何か入っているのかもしれない。
かなり古い時代に作られたのだろうか?
本堂にお邪魔して、お寺のパンフレットを一部いただいた。
パンフレットに寄ると、こう書かれている。
お寺の名前は
『城谷山 諦應寺(たいおうじ)』
銀杏観音(町指定文化財)
イチョウの大木に十一面観音立像が彫られている。
いわゆる立木仏でいつ彫られたのかははっきりとはしていないが、
同寺30世住職(仏山恵隆和尚、嘉永3年1850年〜安政元年1853年)
が彫刻されたと言い伝えられている。樹齢約450年
旅先では後から考えたら、お導きされたとしか考えられない
偶然が積み重なって、ご縁のある場所を訪れることが多いたつやですが、
今回もそんな感じで連れて行ってもらえたような気がします。
それにしても若狭地方では、有名ではありませんが、
素晴らしい神社仏閣があり、歴史と文化の宝庫だと思います。
テレビで見たのは、もう10年くらい前かも知れません。
あの時に行きたい!と願ったことが、
先日、実現したのですから、
願うこと、口に出して言うことって、とても大事なのだと思います。
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