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10年以上前に出会った『フラメンコ曽根崎心中』は。
たつやが今まで観た舞台とは突き抜けて衝撃を受けた作品でした。
ハンマーで頭を殴られた?という表現が相応しいかどうかは別として、
それくらいの衝撃だったのです。
以来、この作品をいろんなところで見て来ました。
鯖江・福井・大阪・東京・横須賀など。
何度見ても新しい感動が生まれてきて、
魂を揺さぶられるような感覚になるのです。
前世での何かが蘇るのでしょうか?
フラメンコ曽根崎心中は、
宇崎竜童・阿木燿子夫妻がプロデュースした作品です。
公式ホームページによるとこのように書かれています。
本作品では、2つの<大きな実験>が行なわれています。
ひとつは、近松門左衛門が描いた極めて日本的な情緒・情念の世界を、
いかにフラメンコで表現するのか、ということ。
もうひとつは、日本語の歌詞で歌われるオリジナルな音楽で全編を上演していることです。
鍵田・佐藤は、演劇的手法を大胆に取り入れ、
シンプルかつテンポよく物語を説明・構成。
しかもその“説明”はオリジナルな動きで極めて舞踊的に表現されているため、
見るものの心を近松の世界にぐいぐいと引き込んでいきます。
さらに具体的な感情を、独自の身体表現で、踊り手たちは舞います。
鍛え抜かれた体に感情が内からあふれ、雄弁な肉体が提出されるのです。
その圧倒的な表現力で見るものの心を奪います。
日本語でカンテ(フラメンコの歌)を歌う――、
これはフラメンコの世界では、ほとんどタブーとされてきたことです。
フラメンコは、踊り・ギター・カンテが三位 一体となって表現されるもの。
特にカンテは、その要となるもので、フラメンコ独特のリズム、ノリは、
スペイン語と不可分のものとされているのです。
阿木燿子作詞、宇崎竜童作曲による楽曲は、
もともとロック版「曽根崎心中」のために作られたものですが、
それをフラメンコ化して(フラメンコ独特のリズムに乗せて)歌っています。
日本語の歌は言葉の威力を改めて感じさせるもので、
阿木の歌詞は、しっかりとした骨格をもちながら、
近松の世界と現代とを橋渡しし、
宇崎の音楽は、通常のフラメンコ曲よりもメロディアスで、
それが一層、舞台を盛り上げています。
踊り手・佐藤の高い音楽性と、
音楽監督・宇崎の自由で真摯なフラメンコへのアプローチ。
楽器編成は、ギターを軸に、篠笛、土佐琵琶、和太鼓といった
日本の伝統的和楽器を取り入れ、さらにピアノ、パーカッションが参画、
大胆なコラボレーションを成功させました。
こうした試みを成功させたことで、
本作品はこれまでのフラメンコにはなかったエンターテイメント性と
ポピュラリティを獲得したといえるでしょう。
たつやはその踊り手の鍵田真由美さん・佐藤浩希さんに憧れて、
いつしかおっかけを始めるようになり、
ここ数年は10回以上の舞台を見せていただいています。
お二人をはじめ、フラメンコ舞踊団の方たちや、
ミュージシャンの方たちとも顔なじみになりました。
おかげで公演後の打ち上げに参加させていただけるという
大変光栄なことも時々あるのです。
さて4月17日、静岡市の静岡浅間神社の境内にて、
フラメンコ曽根崎心中のはじめての野外公演が開催されました。
たつやもスケジュール的にはかなり厳しかったのですが、
大垣まで車で行けば、何とか日帰りが可能ということがわかり、
車と電車を使って静岡まで行きました。
会場にはかなり早めに到着しました。
マネージャーさんにばったり会って、
公演前の佐藤さんと舞踊団の方にも会うことが出来ました。
3日間の公演の最終日ということもあって、
体力的に相当厳しいことが容易に推察できたのですが、
皆さんは笑顔でたつやを迎えてくださいました。
その時はかなりの雨が降っていましたが、
公演時には絶対に晴れると思っていました。
というか当たり前に晴れるという絶対的予感がありました。
夕暮れが迫ってきた頃から雨が止み、
公演が始まる午後7時には、空に月がはっきり見えました。
空に月、舞台を渡ってくる風、大地の香りを感じながらの
フラメンコ曽根崎心中は初めてです。
この浅間神社というエネルギーもひしひしと伝わってきて、
言葉ではうまく表現できませんが、
いつも以上に魂を根底から揺さぶられるような感覚に陥りました。
野外バージョンで構成や演出もこの日だけのために
アレンジされていたのもとても感動的でした。
こんな素晴らしい作品と出会い、またその舞台に立つ方々とも出会い、
いろんな世界が広がっていくことは、本当についてると思っています。
これからも佐藤さんが創り上げていく世界をずっと見続けたいと願っています。
来年年明けには、鍵田真由美さん、佐藤浩希さんをはじめ、
フラメンコ舞踊団の皆さんと音楽家の舞台を、
曽根崎心中とは別の作品ですが、
鯖江市で開催すべく、今から頑張っているたつやです。
その節には、是非、いらしてください。
一生に一度は観るべき舞台だと確信しています。
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