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たつやが中学生の頃、理科を教えてくれた先生が蜂の研究をしていて、
昆虫大好きだったたつやは、そのうち毎週日曜日には
先生と一緒に蜂の採集に出かけていました。
母にお弁当を作ってもらって、木陰で食べるのが好きでした。
最初に連れて行ってもらった採集で、
春先から夏にかけて見られるセイボウという蜂の美しさに魅了されました。
世の中に、こんなに美しい蜂がいるなんて、感激したのです。
それまでは、小学生の好きなカブトムシやクワガタ、カナブンなどの
甲虫類ばかり追いかけていた少年たつやにとって、
衝撃的な出会いでした。
それは体長8mm〜18mmほどの小さな蜂で、身体全体がメタリックカラーで、
緑、青、紫、赤とグラデーションに輝き、まるで宝石のような蜂でした。
セイボウとは漢字で書くと青蜂です。
いずれも寄生蜂で、ホストがいないと存続できない蜂です。
先生曰く、悪い蜂ほど美しいと言っていました。
同じ蜂の仲間に寄生するセイボウもいれば、
あの嫌われ者の毒蛾イラガの繭に卵を産み付け、
イラガの繭を食べて成長するセイボウもいます。
たつやは、この美しい蜂たちに魅せられて、
毎週日曜日には、蜂採りに夢中になりました。
当時はまだ茅葺の屋根の家が多く、
その萱のストロー状の中に巣を作るドロバチに
寄生するために飛んで来ていました。
不思議と日が当たるよく乾いた板に飛んで来て、
板に止まったかと思えば、ツツーっと上に上がっていく習性があり、
そんな板を見つけて、そこで粘っていると結構採集出来ました。
補虫網を振り下ろすと、慌てたセイボウは飛ぶのをやめて、
死んだふり?をして、下に落ちるので、
網は下から当てなければなりませんでした。
もう40年以上前のことなのに、
あの待っている感覚や、網をどう扱ったか、
セイボウが放つ独特のフェロモンの匂いなどは、
鮮明に覚えています。
その頃、蜂だけでなく、珍しい蝶も採っていて、
スミナガシ、クジャクチョウ、ウスバシロチョウ、ギフチョウ、
オオムラサキ、キベリタテハ、ルリタテハ、
ゴマダラチョウ、ミドリシジミなんかを見つけると
網を持って走り出していました。
当時はまったく見かけることがなかったアサギマダラという蝶は、
最近たまに見かけるようになりました。
旅をする蝶としても有名で何千キロも移動する個体も珍しくありません。
この子は旅の途中で南越前町に来ていたのでしょうか。
見つけた時はあの感動が蘇ります。
網ではなくカメラを持って、息をひそめてそ〜っと近づきます。
その距離は5メートル。
そこからジリジリと距離を詰めて行きます。
シャッターを切りながらも、慎重に歩を進めます。
最終的な距離は50センチくらいでしょうか。
かなり接近して撮らせてもらうことが出来ました。
こんな時は40年前の昆虫大好きたつやに、
あっという間に戻ってしまうようです。
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