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川を渡ると向こう側の左手があのおばあちゃんの畑だ。
綺麗に整備された畑だったが人影は見えなかった。
ただほんの少し前までは、そこにおばあちゃんがいたのではないか
という気配を感じることができた。
風は冷たかったけど、太陽の光が眩しくて、
日向を歩けばポカポカと暖かく気持ちが良かったので、
のんびり散策することにした。
そのうち帰ってくるだろう。
たつやが少し前におばあちゃんを探していると訪ねた交番は
その畑からは、すぐ目と鼻の先だった。
ぐるりと回ると再び車を停めた神社の前に出た。
そうか、ちゃんと土地の神様にご挨拶してからの方がいいのだ。
村の小さな神社は鳥居があっても本殿はなかったが、
その横には立派な能舞台があった。
きっと歴史ある由緒正しい神社なのだろう。
そしてそのすぐ裏手がお墓がズラリとならんでいた。
もともと若狭には神仏習合の名残があちこちに残っているが、
もしかするとここもその歴史の名残を示しているのかも知れない。
何百年も前はきっとこの集落の中の中だけで、
すべての冠婚葬祭や人生そのものが完結したのではないだろうか。
木々の間から降り注ぐ太陽の光に
すごいパワーを感じたのは気のせいではないと思う。
お詣りを済ませた後、再びおばあちゃんの家を訪ねたが、
やはり誰もいなかった。
もう一度畑を覗きに行こうとした時に、
橋の上で自転車に乗ってきたおばちゃんと出会った。
こんにちは〜、
おばちゃんは自転車から降りて笑顔でこんにちはと返してくれた。
たつやは再び写真を取り出し、「10年前に…」と言うと、
「あぁ、私の従姉妹です。それにしてもいい写真やなぁ。
こんないい写真があったんやねぇ」とつぶやいた。
写真のおばあちゃんは今89歳で、今でも毎日畑に出かけているけど、
3日前に集会所で会った時に風邪を引いたと言ってたので、
病院にでも行ったのかしら?と教えてくれた。
もう一度、おうちを訪ねたがやっぱりお留守のようだった。
おばあちゃんとおばちゃんの家はホントに目と鼻の先だった。
それにしてもおばちゃんの家、半端ない豪華な造りで驚いた。
神社仏閣のような造り方で、柱には象?の彫り物がされているし、
土壁にはベンガラが施されていた。
雨戸を仕舞う戸袋の細工にも驚かされた。
しばらくおうちの様子を見せてもらい、失礼することにした。
僕はおばあちゃんに会えたら渡そうと思っていた2枚の写真と、
お土産で持ってきたお菓子と名刺を、そのおばちゃんに託すことにした。
またいつかこの畑に
あのおばあちゃんが元気に野菜の世話をしている光景に会えるに違いない。
その日を楽しみにしている。
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