2015年10月03日

永田 萠さんに魅かれた日

1983年2月13日
たつやは表参道のクレヨンハウスという書店にいた。
なぜこの店に入ったのかは、記憶にないが、
この日出合った一冊の画集に心奪われた。

永田萠画集―
たまゆら

写真01117.jpg

表紙の絵に魅かれて、本を手に取った。
左手に本を乗せ、右手で最初の頁をめくった。
そこには着物を着た女の子。
背中には蝶の羽が付いていて、
その後ろには花の絵が描かれていた。

何と美しい色の絵なんだろう!

写真01121.jpg

右の頁にはちょっと悲しい詩が書かれていた。



遠いあの日
連れていけないことを 許してほしいと
愛しい人は おもてをふせた・・・

たとえ 連れていくと言われても
ついてはゆけないわたしは
胸のうちで 自分を責めていた・・・

わたしの心といっしょに旅立ったあの人は
それきり もどらない

わたしの心も 帰ってこない

心のない娘は
歳とることも 死ぬこともできず
こうやって
気の遠くなるほど 長い時間を
漂っているしかないのです
わたしの名前はたまゆら
もうずっと 十九歳のままです





そのままレジへ行って1800円のこの本を買った。
帰ってから、何度も絵や文章を読み反した。
その日から永田萠さんという方のファンになった。

写真01118.jpg

その本を買って、半年ほど経ったある日、
東京の情報誌のギャラリーイベントの頁に、
『永田萠原画展・・・CDCメルヘンギャラリー』
という文字を見つけた。

写真01125.jpg

当時、たつやは24歳。
東京での学生生活最後の年だった。
専門学校を卒業して、このまま福井に帰ったら、
映画や音楽ライブやプロレスや演劇、美術館、ギャラリー
などとは縁遠くなってしまうという想いが強かった。
なので最後の一年間はある意味とても充実していた。
学校が休みの日は、必ず何処かの映画館かギャラリーなどにいた。
大好きだったプロレス会場にも足を運んだし、
キースジャレットの武道館ライブにも行った。

写真01126.jpg

写真01119.jpg

CDCメルヘンギャラリーは神田にあった。
当時、たつやが通っていた印刷の専門学校からは、
バイクで10分もかからないところにあった。
確か2.3週間の開催だったと記憶しているが、
ほぼ毎日のように通った。
そして最終の日曜日に、永田萠さんがギャラリーに来て、
サイン会をするという情報を知り、
前日にかなり長い文章のファンレターを書いた。

写真01120.jpg

写真01114.jpg

何を書いたのは覚えていないけど、
憧れの人にやっと会えるという胸の高鳴りがあって、
もしかすると半分ラブレターのような内容だったかもしれない。

ドキドキしながら、順番を待っていたこと、
大ファンです!と言って顔から汗がど〜っと出たこと、
握手をした時の柔らかくて小さな手の感触は、
今でもはっきり覚えている。

写真01124.jpg

どちらかと言えば、いや絶対的に
永田萠さんの絵は女性が魅かれるのだと思う。
だけど、何故かたつやは強烈に魅かれた。

原画は一部、CDCメルヘンギャラリーでも販売していたが、
一番安くて10万円。
学生の立場で買えるはずもなく、涙を飲んだ。

写真01116.jpg

先日、東京に行って神田神保町を歩いた時、
CDCメルヘンギャラリーの場所を思い出した。
近くまで行ったが、町の様子も変わっているし、
そういうギャラリーは見当たらなかった。
ネットで調べてみると、今はもう存在しないようだった。




久しぶりに永田萌さんの『たまゆら』と『花待月に』を出してみた。
頁を開くと、あの日の感動を思い出した。
やっぱり素晴らしい絵と繊細な文章。。。

写真01123.jpg

バイクを乗り回して、麻雀とプロレスが大好きだったけど、
こんな感性が若い頃のたつやにあったことに、
ちょっぴり新鮮な驚きと共に、少しだけ誇りに思います。

写真01122.jpg

今度、神戸北野美術館(永田萠さんの原画を常設展示する美術館)
でも行ってみようかな。





頑張るたつやに愛のポチを^^;人気ブログランキングへ

記事:2522
posted by たつたつ・たつや at 00:32| Comment(2) | TrackBack(0) | たつやの好きなモノ・生き方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今晩は・・・。
たつや様へ・・・。
先月は、丁寧なお心遣いを頂き有難うございました・・・。
心から感謝します、幸い、私の住んでいるところは、千葉県にもやや近いとあって、被害は、免れました・・・ご心配をおかけして誠にもうしわけありませんでした。
後、26、30日のラジオ深夜便を拝聴させて、頂きました。
福井の土地柄等を聞き、自分でも一つお勉強させて頂きました。
またのラジオ出演を楽しみに待っていますね。
話は、変わりますが、永田萌さんの作品は、私も大好きです。
何と言いっても、躊躇った雰囲気を醸し、それに
哀切な文面、優しい文面等が、心を揺さぶりますよね。 
未だに手元には、ありませんが、何時か手に入れたい一品です。
〆になりますが、お身体御自愛の程お過ごし下さいませ。
では・・・・・
     
Posted by たまこ at 2015年10月05日 23:30
たまこさん、ラジオ深夜便をまたお聴きくださってありがとうございます。
是非、越前おろしそばを食べにいらしてくださいませ。

永田萠さん、このたまゆらが一番好きな画集です。久しぶりにいろんな作品を見てみたくなりました。
Posted by たつや at 2015年10月06日 00:05
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック