うれしくって眠い目をこすりながらも更新しま〜す。
でも今日のブログの写真はiphoneでの画像なんです。。。
昨年の11月に京都のイタリアンレストラン『サルティンバンコ』の
澤田勇シェフをお招きして、オール福井県産食材でイタリアンディナーを楽しむ会を
主催したのですが、その際、いろんな食材を求めて、県内を走り回りました。
小浜市には、小浜の伝統野菜「谷田部ネギ」があります。
そのネギは火を通すととても甘くなり、
昔から小浜の人たちに愛されています。
前もって、小浜の人に、その谷田部ネギがどこに売っているかを
リサーチしてから出かけたのですが、スーパーで買うのもいいけど、
出来れば農家さんから直接買えないかと思うようになっていました。
ナビで谷田部を調べてみると、小浜市郊外の山の中の地区でした。
市内から車で10分程度の距離なので、
どんなところかとりあえず行ってみることにしました。
谷田部は集落の真ん中に川が流れていて、
自然豊かで美しいところです。
海からは少し離れているので、
ここが小浜だという感じはありません。
クルマをゆっくり走らせていると、
あっ、第一村人発見!(笑)
おじいさんが小屋の前を歩いています。
驚かせないように、少し離れたところにクルマを停め、
「すいませ〜ん、この辺りで谷田部ネギを作っている農家さん知りませんか?」
と声をかけました。
おじいさんはちょっと不思議そうな顔をして、
「この辺りは皆、谷田部ネギだが・・・、うちも作ってるし」
と答えてくれました。
「えっ?そうなんですか。ちょっと見せてもらませんか?」
とお願いすると、畑に案内してくれると言うのです。
言われるがまま、おじいさんの後をついていくと、
思ったより小さな家庭菜園のような場所で、
谷田部ネギを栽培していました。
見た目には普通のネギと変わりません。
でもそんなに大きくないなぁという印象でした。
おじいさんにこのネギを分けて欲しいと言うと、
「いやいやうちのは小さいし。。。隣のばあさんとこのは大きいな。
ちょっと聞いてみるさかい、一緒に行こう」
と隣のおばあちゃんの畑に案内してくれたのです。
確かにおばあちゃんの畑には、立派なネギが並んでいました。
おじいさんが事情を話して、この谷田部ネギを譲ってくれるよう
おばあさんを説得してくれたのですが、
「そんなんしたことない!」と頑なに固辞するのです。
でも、僕が商売人でないこと、
この谷田部ネギの美味しさをたくさんの人に知ってもらうこと、
京都の有名レストランシェフに料理してもらうことなどを、
説明しているうちに、納得してくれたのか、
何も言葉を発することなく、畑に行くとネギを掘り始めたのです。
お金を払おうとすると、要らないと言うのです。
しかしながら、そんな訳には参りません。
訳を話して、最後には何とか受け取ってもらうことが出来ました。
でもその気持ちがとてもうれしかったです。
谷田部のおばあちゃん、ありがとうございました。
おかげで美味しいディナーをいただくことが出来ました^^
小浜市の谷田部地区で栽培されている「谷田部ねぎ」。
昔から小浜の冬場の料理には欠かせない食材であり、
曲がった根元と甘みが特徴。
通常のねぎは播種から収穫まで同じ場所で栽培するが、
「谷田部ねぎ」は2度植え換えを行う。
2度目に斜めに植えることで、根元は釣針状に曲がり、
土に埋まっている部分がよりやわらかく甘くなる。
小浜の名物の鯖とも相性が良く、
しめ鯖と谷田部ねぎを酢味噌で和えた「ぬた」は、
代表的な郷土料理の一つである。
他にも、すき焼き、鍋物だけでなく魚と煮付けてもおいしい。
地元の小学校では、「谷田部ねぎ」を農業体験活動で栽培し、
調理実習時に使用したり、また学校給食の食材として使ったりするなど、
子どもたちからも大変親しまれている。
小浜市の地域ブランドである「若狭おばまブランド」に認証されており、
地元生産組合が中心となって保存・採種・普及活動を行っている。
平成19(2007)年8月3日には、国際スローフード協会主催の、
食の世界遺産といわれる「味の箱舟」にも認定された。
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