バンコックの中心街からチャイナタウンまでは、
そう遠くはないがウィークデイの昼間は特に渋滞がひどく
夜なら10分なのに平気で一時間近くかかってしまう。
そのためタクシーを止めてもヤワラー
(チャイナタウンの有名な通り名)
と言うと乗車拒否をされることも少なくない。
中にはメーターでなく口頭で料金交渉をしてくる
運ちゃんもいるが、料金は通常の倍から三倍。
そんなときはドアを閉めて次のタクシーを待つが、
今回はどうしても行きたい中華料理店があったこともあって、
1.5倍ほどの料金で乗せてもらうことにした。
知る人ぞ知るヤワラーの名店。
満州系華人の主人が30年ほど前に開業し、
味にうるさい華人の町でずっと人気を保ち続けてきた実力派だ。
店がまえはくすんでいるが味は抜群。
フカヒレや鮑などのシーフードや点心も
リーズナブルな値段で楽しめる。
ガイドブックにはこう記されている。
これは絶対に行くっきゃないでしょ!?
タクシーを降りて店を探す。
道行く人に
「ティーナイ フアセンホン?(フアセンホンはどこ?)」
と聞くがよく分からないようだ。
通りにあったコンビニエンスストアの
レジを打っていた兄ちゃんに聞いていたら、
たつやの後ろにいたおばさんが、
「知ってる知ってる、着いていらっしゃい」
と身振りで教えてくれた。
(タイの人は親切な人が多いですよ)
和盛豊(フアセンホン)はヤワラー通り沿いにあった。
うっかりすると通り過ぎてしまう。
とても外観からは超有名店には見えない。
中に入ると暗い店内にライト付きの
赤いメニュー看板がやたらに目立つ。
メニューはタイ語と一緒に漢字が書いてあるので、わかりやすい。
日本ではなかなか(というかまったく食べられない)
口に入らないモノを選ぶことにした。
当初の目的通り、フカヒレのスープ。
それに鮑と蟹が入っているものをチョイスした。
それにガイドブックイチオシの
カオパットプー(蟹入り炒飯)。
デザートに燕の巣のスープを選んだ。
待つこと、十分ほどで出てきたフカヒレと鮑と蟹のスープ!
器の下に炭火が入っていてグツグツ。
一番小さいサイズをオーダーしたが、かなりの量。
そ、それにこの贅沢な切り方のフカヒレと鮑!
レンゲでそ〜っと口に運ぶ。
なんじゃ〜これぇ!
思わず目をつぶって、舌先に神経を集中する。
美味しい食べ物は五感を使っていただくけど、
やっぱりその瞬間だけは味覚に集中してしまう。
続いて出てきたカオパットプー。
ワタリガニの身がまるまる一匹入ってるの?
と思えるくらいの量。
しかもご飯はパラパラ。
一粒一粒にちゃんと火が通っている。
マジうま激うま!
やたらうなずいたり目をつぶったり
集中して食べていたら視線を感じて顔を上げた。
店員さんたちがどうやら「変な日本人が来てる」
と思われたようだ。
初めて食べる燕の巣のスープ。
かわいいコーヒーカップみたいなのに入って来た。
食感は、細かくした白キクラゲって言う感じ。
甘くて口当たりはスッキリしている。
食べ慣れると美味しいのかもしれないが、
たつやの好みとまではいかないかな。
シメテ700バーツ
日本円に直して2300円。
屋台で食べる汁そばや焼きそばが20〜30バーツくらいだから、
この700バーツが高いか安いかの判断は難しいところだが、
たつやには、十分納得・大満足の『和盛豊』でした。
写真はチャイナタウンの路地裏の中華食材やさん
和盛豊(フアセンホン)
371-373 Yaowarat Rd
TEL 0-2222-0635
午前8時〜午前1時 無休