少し中休みで、別のことを書きますね。
一年前の7月末に、伊吹山を訪れた。
その山の存在はもちろん知っていたが、登ろうと思ったのは、
割と最近になってのことだ。
とは言っても、登山が趣味という訳でもないし、
膝を痛めていることもあって、
軽いトレッキング程度なら行ってみてもいいかなぁ・・・
と思っての伊吹山行きだった。
伊吹山は、日本の代表的なレイライン上に位置し、
古くから神聖な土地として知られていた。
何度もたつやのブログでも紹介しているが、
『ご来光の道』と呼ばれる春分・秋分の日に以下のような
日本の代表的な聖地の真上を太陽が進む道があることに、
興味を持ったことがきっかけだった。
千葉県の玉前神社・寒川神社・江戸城(皇居)・富士山・七面山・
そしてココ伊吹山・琵琶湖の竹生島・元伊勢皇大神社・大山・荒神谷
そして出雲大社という場所が一本の直線上に並ぶという事実だ。
それらはいずれも北緯35.22〜35.36の間に位置する。
伊吹山に上がるには伊吹山ドライブウエイという
有料道路を通っていかなければならない。
往復するのに普通車で3000円というかなり高額の料金を
払わなければならない。
たつやは軽自動車なので、もっと安くしてくれればいいのにぃ・・・
と昨年も同じことを思ったことに、少し苦笑した。
伊吹山は不思議なことに、高度を増す毎に風景を変えて行く。
それこそ地上界から天上界に登って行くようで、
俗世間からもっと神聖な場所へと移り変わる感覚だ。
たつやはお昼の暑い時間帯を外して、4時近くから入口ゲートを通過した。
降りてくる車は多いが、登る車はほとんどみかけなかった。
現に頂上手前の広い駐車場は、ガラガラ。
外に出るとその気温の低さに驚いた。
下は27.8℃はあったと思うが、ココは恐らく10℃以上低いだろう。
7月だから・・・と思って、上着を持ってこなかったことを後悔した。
それに結構風が強くて、今から登ろうとする頂上付近は、
今見えていたかと思えば、すぐに白い雲がさーっとやって来て視界を閉ざす。
車の中にあったタオルケットを肩からかけて、
カメラだけを持って、山頂を目指した。
たつやの目的は、この山に咲く山野草の花の写真を撮ること、
それにやっぱり山頂にある日本武尊(やまとたけるのみこと)の像に、
手を合わせること、聖地伊吹山での心地よさを実感することだ。
山頂までは40分程度と書いてあるが、健脚な人なら半分の時間でも行けそうだ。
たつやは撮影しながら、ゆっくり上がったので1時間弱かかった。
尾根伝いの道を歩いた時は、かなりの風が吹いて撮影どころではなかった。
下から白い雲が一気に上がって来て、進むべき道が見えなくなったりしたが、
しばらくすると、それが嘘のように視界が開け、山頂が見えた。
山頂付近で撮影した一枚が、今回の一番のお気に入りになった。
まだ開ききらないアザミの花の蕾に、誕生日のケーキみたいにロウソクが立っていた。
そして、その中に一匹のカメムシがいるのだ。
この美しい花の色やカタチ、植物と虫たちの関係・・・
当たり前だと思っていることが、実は全部、奇跡の連続なんだ。
自分がまたここ、伊吹山を訪れることが出来たことも・・・。
ありがたいなぁ。。。感謝しなければ。。。
もし春分または秋分の日にこの地に立って、
日の出を迎えるとしたら、太陽は富士山の頂上から登る。
日の入を迎えるならば、太陽は出雲大社に沈むということになる。
これは決して偶然ではない。
明らかに伊吹山は聖地なのだ。
昨年は日本武尊の像の前で、イワヒバリを見つけた。
飛べないようで、そっと手を差し出すと手のひらに飛び乗ってきた。
しばらくそのイワヒバリと一緒に過ごして、また像の前に降ろした。
今までの人生の経験では、野生の鳥が手のひらに乗る・・・
なんていうことはなかった。
起こったことのない不思議なことが、
ここ伊吹山で起きたことがとても印象に残っている。
良かったら、この日のブログを見て欲しい。
http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/285167557.html
登り始めてすぐに降りてきた人数人とすれ違ったきり、
後はまったく人に合うことがなかった。
時間帯のこともあっただろうが、本当に誰もいない。
誰の目を気にすることなく、この地を感じられる。
山頂にいた時間はさぼど長くなかったが、
不思議なことにその間は一切、曇が視界を遮ることはなかった。
本当ならもう少し、ここにいたかったが、
あまりの寒さに、下山することにした。
昨年は7月29日にこの山に来た。
その時に咲いていた山野草があまりにも美しかった。
一ヶ月早いとどんな感じだろう?と思っての再訪だったが、
山野草に関しては、種類も数も少なかった。
だけど、やっぱり伊吹山は聖地。
神秘的な場所であることは間違いないと感じた一日だった。
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