2013年03月16日

十九(とく)@福井市

新規開店したおそばやさんへはなるべく行ってみたいと思うが、
なかなか叶わなかったお店があった。
昨年の秋頃から、いろんな方が福井市郊外に
オシャレなそばやさんが出来たと話を聞かせてもらっていた。

そして先日、ようやくそのお店に行くことが出来た。
新規の店に行く時は、やっぱりドキドキする。

どんな店構えなのか?どんな方がそばを打っているのか?
どんな味わいなのか?


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そのお店の名前は十九と書いてとくと読むらしい。
たどり着いたのは福井市郊外の閑静な住宅地だ。
目の前の公園脇に「そば」のノボリが無ければ、
そのまま行き過ぎてしまいそうだ。
噂通り立派な店構えで、玄関口に掛けてある暖簾がまたいい感じだ。
目立たないように、一眼レフカメラを小脇に抱えて、十九に入った。

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想像以上に広い店内は、天井が吹き抜けになっていて、
空間としても実にゆったりしていた。
お昼時を過ぎていたので、一番奥の席に座わろうとすると、
後ろから「あ、たつやさんいらっしゃいませ」と声を掛けられた。

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えっ?と後を振り向くと、若い店主が立っていた。
顔は覚えていたが、どこでお会いしたのだろう?と思う間も無く、
「下馬のお清水庵遊福でそばを打ってました」と言ってくれた。
あぁ、あの時に会った人なんだ。
だとすればあの頃、彼にそば打ちを教えていたのは
たつやの大好きだった今は亡き、Kさんだったはず・・・。

「Kさん、残念だったね」と言うと、
彼は「えっ?どうしたんですか?」と聞いてきたので、
昨年の春に亡くなったことを告げた。
十九のオープニングにはKさんに来て欲しくて、何度か連絡していたそうだ。

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Kさんは10年程前に旧清水町で「八平」というそば屋をやっていた。
たつやはKさんとKさんが打つ絶品のそばに惚れ込んで、
週に3回は通っていた。
Kさんはいつかまたそば店を開店して、
美味しいそばを提供してくれると約束していたが、叶わぬ夢となってしまった。

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ということは、十九はKさんのお弟子さんということになるのだ。
もうKさんのおそばは食べられないが、思いがけずお弟子さんのそばが食べられるのだ。
もうそれだけでたつやはうれしくなってしまった。

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メニューの中からおとくなランチセット1000円をお願いしてみた。
これは「おろしそば・かけそば・ざるそば」の中からひとつと、
「ソースカツ丼・エビ天丼・おじゃこご飯・ミニ天ぷら(+100円)」の中からひとつ、
それに大根サラダとお漬物が付いてくるという嬉しいランチだ。
組み合わせはというと、3種×4種なので12種類。
毎日食べても、2週間かかる。

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たつやは迷うことなくおろしそばをチョイスしたが、
珍しくご飯系で迷ってしまった。
結局、軽めのおじゃこご飯に決めた。

それにしても何とセンスのあるお店なのだろう?
壁には和紙を漆で塗った板状のものが飾られ、
ガラス戸には、兎や越前水仙がエッチングされていたり、
天井には絵が描かれていたりするのだ。

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しばらくして運ばれてきたランチセット。
美しく旨いそばだ。
Kさんが打っていた太麺を彷彿させた。
腰の強い力強い麺に仕上がっている。
十九のそばは、外一と呼ばれるそば粉10に対して、
つなぎを1使って打たれている。

おじゃこご飯には、昆布と漬けものを乗せていただく。

写真01848.jpg

十九のランチは蕎麦もご飯も両方味わえて満足・満腹でした。
男性トイレにトイレの神様が描かれていたことに感激した旨を
お店の奥さんに伝えると、
「是非、女子トイレも見て下さい」と言われ案内してくれた。

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また一軒、福井でそばの名店の予感です。

DSC_6201.jpg

十九 (とく)
福井県福井市二の宮3-23-20
0776-50-2319
営業時間 11:30〜15:00 / 17:30〜20:00
定休日:火曜日





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posted by たつたつ・たつや at 00:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 麺グルメ・そば編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遅レス恐縮です。十九さんにはオープン当初にお邪魔しましたが、八さんのお弟子さんだったとは。そういえばオロシのダシに雰囲気が。。?!
八さんとこでは沢山お蕎麦食べ、よくお酒も御馳走になったりして。お店を閉められてからはお会いすることもなく。亡くなられたのですか。もう一度あの蕎麦食べたかったし、一緒に呑みたかった。
十九さん、また近いうちに寄ってみます。
Posted by 在郷のおんさん at 2013年07月24日 15:21
在郷のおんさん、めちゃめちゃお久しぶりですね〜。
そうなんです・・・。
葛西さんが亡くなったことはホントに今でも信じられません。
あの美味しく美しく洗練されたあのおそばは本当に秀逸でした。
それにあの誰からも愛される楽しいキャラ、私も大好きでした。

十九さん、私も再訪したいと思っています。
Posted by たつや at 2013年07月25日 09:27
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