2006年05月10日

ふるさときゃらばん

17年前の春、下関の友人から久しぶりに電話があった。
「たつやさん、お久しぶりです・・(略)
ところでふるさときゃらばんっていう劇団を知ってますか?」
知らないと答えると、その劇団についていろんな話をしてくれた。
なんでも、日本全国を旅して回っている劇団で、とにかくステージでは
元気があって楽しく、あふれんばかりのエネルギーを発するらしい・・・。
で、その劇団の営業部員はその地区地区での公演が決まるまで、
その町に住み込み、いろんな人と出会い、
一緒にステージを作っていくという。
山口県で営業していたスタッフが今度は福井に行くので、
一度会ってみてくれないか、という主旨だった。

数日後、劇団の角谷さんという若い女性から電話があって、
近所のカフェで会うことになった。
要するに公演をするのに、地元の有力な組織や青年団を紹介して欲しい、
できればその人たちに実行委員会を作ってもらって、
鯖江でステージを持ちたいと言う話だった。
当時、たつやは29歳だった。
30まで後3ヶ月くらいで、20代最後に
何かやってみたい!と考えていた。

これだ!ひらめき

「やります!僕、実行委員会作ります!」

あまりの話の進展に角谷さんはビックリしていて、
そんな簡単に決めないで欲しいというようなことや、
組織や金銭的な心配をしてくれたが、
もう僕の頭の中は、20代最後のイベントが決まったことで大喜びだった。

それから友人たちに実行委員会に入って欲しいとお願いをし、
仲間9人で実行委員会を立ち上げた。
(公演前日には30人近くになっていた)
どうせ主催するなら派手にやって楽しんだ方がいいと、
近所のビルの2階の部屋を借りて事務所にし、
軽トラを宣伝カーに改造して街の中を回ったり、
市長や議員さん、町の有力者を呼んでお披露目パーティしたりと
毎晩のように集まって、わいわい楽しくやっていた。
チケットの売り上げアップの方法、集計、当日の役割についての話を
したり、時には会議の後、海までドライブもしていた。

当時は「ふるさときゃらばん」、という名前を知ってる人は皆無で、
全く知らない劇団のチケットを1200枚、しかも一枚2600円で
売ることは、ひとりひとりに声をかけて手売りする以外方法はなかった。
何も言わず、10枚買ってくれた先輩、会社の福利厚生で使うからと
社員全員のチケットを買ってくれた人、家族で行くからといってくれた人、
ホントに様々な人からの温かい気持ちと実行委員会メンバーの熱意の中で
そのチケットは少しずつ売れていった。
そして公演当日、鯖江市文化センターは超満員の観客で溢れかえった。

僕らの想像をはるかに超えたエネルギーあふれるステージは、涙あり笑いあり、
しかも音楽はすべて生バンドというもので感動の余り涙を流した。
公演終了後、劇団員が[送り出し]といって、お客さんひとりひとりに
出口で御礼を言い、握手をした時には、お客さんから
「ありがとう、すごいステージやったね、良かったわ〜」
「また、是非来てください、最高です!」などと口にし、
私たち実行委員会のメンバーにも感謝の言葉を口にしてくれた。

義理で買ってくれた人がほとんど(ほぼ100%)だったが、
翌日から街で会う人たちから、「行って良かった!」と言われた。

あれから17年、またふるさときゃらばんが鯖江にやってくる。
今回は実行委員長ではないが事務局として参加している。
またあのステージから降る注ぐフプラスエネルギーのシャワーを
浴びに行こうと思っている。

DSC_0014.JPG


ラベル:演劇
posted by たつたつ・たつや at 20:33| Comment(6) | TrackBack(0) | コンサート・ライブ・舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
う〜ん・・・あの時を思い出すの〜
一緒に騒いだみんなは今何しているんかの〜
17年前になるんやの!?
今日、平泉寺のソフトクリーム屋さんに行って、ともこさんに「ふるさとキャラバン」の話してたら「知ってるよ〜〜」と・・・
さっそくパンフをお店に張ってくれました。
僕もチケット売りで協力するざ〜〜

Posted by ささき春喜 at 2006年05月10日 21:11
あのときはホントに若かったなぁ〜
怖いものを知らなかったよ^^;
全然知らない団体さんの例会に顔出して、
劇団のPRをさせてもらったり、今は亡き某組合長に挨拶してもらう代わりにチケットを20枚買ってもらったり・・・。
毎晩毎晩、お祭りみたいな日々だったな〜。

17年か・・・月日の経つのは早いね。
Posted by たつや at 2006年05月10日 22:03
コメントありがとうございます!
実行委員会事務局広報担当者です。
まさに初日ということで大変光栄であるとともにものすごいプレッシャーを感じています。
皆様のためにも、
大成功で無事公演が終えられるよう必死で委員会メンバー頑張っていきます!
どうぞ今後も応援して頂きますよう、宜しくお願いします。
Posted by 初日のつしま at 2006年05月10日 23:48
なんて言うか、
今日もう一度読み返してみましたが、
この話、好きです。
今回の演目は、何ですか?(どんな話ですか?)

Posted by つかさ at 2006年05月11日 23:59
つかささん、いつもありがとう。
実はまだ脚本が完成していないとのことで、
詳しい話はできないのですが、災害列島の日本で、
自分たちの村を愛する家族(消防団の人)が
織り成す人間模様を面白、おかしく、楽しく、
感動的に描いたものらしいですよ。

また分かったら、アップしますね〜

Posted by たつや at 2006年05月12日 22:00
つしまのみなさん、全国に先駆けての、初日!
幕開け公演の大成功を心よりお祈りいたします!

つしまが成功すれば、鯖江も成功!
全国ツアーも大成功なのだ!
Posted by たつや at 2006年05月12日 22:02
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