2010年01月07日

越前漆器でランチ@サバエシティーホテル

今年たつやが新しい取り組みにチャレンジします。
それは越前漆器をより多くの方に実際に使ってもらい、
その素晴らしさ、面白さを知って欲しいという企画です。
今、越前漆器協同組合のカタログの製作をしていますが、
その巻頭ページに特集で書いている記事です。


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越前漆器で洋食を食べてみたいという企画は
あらたな漆器の可能性を模索する試みでもありました。

和食ならば漆器は違和感なく受け入れられるのですが、
イタリアンやフレンチ、エスニック料理、
それにスイーツ、パンなどのシェフにとっては
なかなか漆器と触れる機会が少ないようです。

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私たちが漆器の可能性を探るために、
洋食のシェフの元に漆器を持ち込み、
これで料理を出してくださいませんか?
とお願いしたときには、最初は多少戸惑うようでした。
しかしながら配膳台の上に漆器を並べて、
どれをどのように使うかを考えているシェフたちは一様に真剣です。
そしてしばらくして、料理が越前漆器に盛り付けられると、
シェフもまわりのスタッフも自然な笑顔になっていきました。

越前漆器のふるさと、福井県鯖江市内にある
サバエシティーホテルの総料理長、
藤井正和シェフのもとを訪れました。


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藤井「最初にいきなり漆器を持ち込まれた時にはちょっと戸惑いましたね、
   だってホントに突然なんですから(笑)」

たつや「すいません。まず最初に用意した器をひとつひとつ眺めていましたよね。」

藤井「はい、あれは今日ある地元の食材を使った料理を
   どのように盛り付けるかを考えていました。
   一番重要視したのが大きさでした。」

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たつや「あっ、だからメインプレートはお盆を使ったんですか。」

藤井「そう、それもわざと裏を使いました。
   フラットなプレートに盛り付けるのは、最近洋食の世界でも、
   わりとポピュラーになりつつあるんです。
   ソース料理にはどうこう言われますが、
   粘度の高いソースにすれば問題ないですし…。
   それより食材が映えますね。」

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たつや「はい、私は最初料理が運ばれたときに、
   水面に浮かぶ島だったり、日本庭園を思い浮かべました。
   何故か漆器の上では料理のランクが
   ひとつも二つも上がるように感じました。」

藤井「確かに漆器にはそういう力がありますね。
   盛り付ける段階でアーティスト気分でしたから。」

たつや「テーブルに運ばれてきた時に、思わず声をあげました、
   何処かの若い女の子のように(笑)」

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藤井「ただ私たちの世界で使っていくのに問題がない訳ではないですね。」

たつや「例えばどういうことでしょうか。」

藤井「例えば、一日に数組限定で越前漆器での洋食というのは
   なかなか面白いと思いますが、大人数となると、
   コスト面や食洗器の問題があるでしょうね。
   それにサイズ的にもいろいろ欲しいです。」

たつや「なるほど、最近は食洗器対応の漆器も開発されていますし、
   サイズ的にはいろんな対応が可能だと思います。
   最後に越前漆器の可能性についてはどうお考えですか?」

藤井「これからは食の世界でもますます二極化していくと思うのです。
   非日常の高級指向タイプと、はやりコスト重要タイプ。
   どちらにどのように対応していくかが大切だと思います。
   日本の伝統文化に裏打ちされた越前漆器は
   洋食の分野でも世界に十分に通用する素晴らしい器だと思います。」

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お渡しした器の中から半月のお盆を選び、しかもその裏側を使い、
大胆かつ繊細さを持ち合わせたメインプレートに感動しました。
その日ある地元鯖江産、福井県産の食材の中から、厳選の素材を選び出し、
色合いとアートのような美しさが、実に新鮮でした。

これは藤井マジシャンが作った越前漆器マジックかもしれません。

サバエシティーホテル
福井県鯖江市桜町3-3-3
0778-53-1122
藤井シェフのブログ
http://www.kuchikomimap.com/10196/

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記事1302   
posted by たつたつ・たつや at 21:20| ☁| Comment(8) | TrackBack(0) | 店グルメ・伊&仏編(洋食含む) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんか今回のblogの書き方が私の日記っぽいのは気のせい??(笑)

素敵ですねぇ〜♪
でもこれは鯖江シティホテルに行っても越前漆器では食べれないんでしょうね…。
食べてみたいなぁ…。
Posted by @waka at 2010年01月08日 00:59
あけましておめでとうございます。
本年も珍々飯店をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

器も料理も綺麗ですね〜

食品撮影技術もあいかわらずすさまじいです。
Posted by チンチンさん at 2010年01月08日 09:00
わたしも昨年、藤井シェフのもとに
自分の企画をイキナリっ持ち込んで・・・(*≧▽\*)〃

「梵のお酒と藤井シェフのフレンチのコラボ」という素敵なランチ会を開催しましたぁ
http://urala.jp/pc2/blog/view.php?topic=240993

藤井シェフは本当に素敵人!
常に前向きで、凄腕で、カリスマ性をもっていて
これからの福井になくてはならない方ですね!
Posted by くるぶしっ at 2010年01月08日 21:06
@wakaちゃん、ん?無意識で参考にしてたのかな^^
この文章は越前漆器協同組合カタログの
巻頭の特集ページで組んだ企画です。
撮影からインタビュー、コピーライトまで全部たつやがやりました。

印刷業としてやりがいのある仕事で、
本当に楽しみながらやらせていただいています。
Posted by たつや at 2010年01月10日 08:16
チンチンさん、あけましておめでとうございます。
ハイ!また是非お店にも寄らせていただきますね。

中華と越前漆器のコラボもやってみたいなぁ。
協力してくれますか?
Posted by たつや at 2010年01月10日 08:18
くるぶしっさん、へ〜すごいですねぇ!
鯖江を代表する藤井さんと梵さんのコラボとは、
実に素晴らしい企画ですね。
漆器産地の鯖江と、福井の食材、すばらしい料理人が、
いろんなカタチで交じり合って世界に発信できたらいいな♪

またいろいろ教えてくださいね。
Posted by たつや at 2010年01月10日 08:21
う・・・

こんな綺麗な料理ができるかどうか微妙ですが、ウチでよければいつでもお声掛け下さい。
Posted by チンチンさん at 2010年01月10日 22:56
チンチンさん、最近は食洗機対応や高熱にも耐える業務用漆器も開発されています。
中華と漆器のコラボがどんなのになるのか、
ちょっと想像が付かないのですが、
一度お願いするかも。
その時はよろしくで〜す♪

越前漆器でジャージャー麺、なかなかいいかも^^
Posted by たつや at 2010年01月11日 00:07
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