2009年07月26日

はたや記念館・ゆめおーれ勝山

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2年程前に勝山市内にあった古い大きな繊維工場を
リフトアップして、平行移動する
というニュースを聞いた。
何でもその木造の繊維工場をそのままのカタチで保存し、
何か街の建物として利用されるという話だった。

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その建物を浮かせて移動する作業は
市民参加型で、ロープ?で引っ張って移動させるという
なかなか興味深い話だったが、
当時、都合がつかず参加は叶わなかった。

そんなことも記憶の彼方に押しやられた頃になって、
最近になって、その建物がはたや記念館ゆめおーれ勝山
としてオープンすることを知る。

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先週の連休最終日、
勝山のぐっつぁん夫妻に誘われて、行ってきました。

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木造校舎フェチのたつやには、グッとくる建物。
しかも実際に行ってみるまで
どのような展示がなされているのか知らなかったが、
福井が一時期、絹織物生産が世界一になったこともある
繊維の歴史や実際に使われていた機械や道具が展示されていた。
機械は実際に動いて繊維を織る様子も見学できる。

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縦糸の間をシャットルグッド(上向き矢印)と呼ばれる
木製の箸箱のようなモノが左右に走り横糸を通していく・・・
こうして繊維が出来ていくのだが、
その際にはかなりの大きな音がする。

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右下にぶれてる物体が移動するシャットル(写真下)

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そういえばたつやの小学校の同級生には
何人かの繊維工場をやっている友人がいた。

その中のひとり、大島くんという友だちの家に遊びにいくと、
一階が繊維工場で二階が住居となっていて、
いつ行っても何十台もある織機がガチャガチャ動いていて、
玄関先でどんなに大きな声で
おおしぃまく〜ん、おおしぃまく〜ん
と呼んでも誰も出てこなかった。
そのうち要領を得て
直接、二階の大島くんの部屋を訪ねるようになったものだ。


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上:ゆめおーれで、織機を動かす方と昔の同僚がバッタリ再会。
懐かしい友人に会って、感無量の様子でした。
これも繊維の歴史を感じた瞬間でした。


下:いずめと呼ばれる籐で編んだカゴ。
子持ちの織子さんが、ココに赤ちゃんを入れて織機を動かしたそうです。

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力織機の音を聞いていたら、
不思議とその大島くんちの玄関先や二階の景色が蘇ってきた。

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話は変わりますが、一昨年、たつやの印刷会社で
福井県絹織物工業組合の50周年記念誌を、
今年福井県繊維資材協同組合の45周年記念誌
作る仕事をさせていただきました。

その際、古い資料や写真を探すのに苦労したりしたのですが、
もしその時に、このゆめおーれ勝山がオープンしていたなら、
参考にできるものがたくさんあったように感じました。

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歴史は何かメディアに記録したり、出版したり、
資料館を作ったりしていかないと、
まったくわからなくなってしまいます。

そういう観点から見れば、
印刷業に携わるものとして幸せに思います。
何年後か、何十年後か、
もしかすると1000年後に紐解かれるかもしれないのですから…。

勝山の繊維産業を、
福井県の繊維の歴史や資料を
豊富に残すこのゆめおーれ勝山の存在意義は大きく
大変、画期的だと思いました。

あとはいかにこの建物を活用していくか?
市民に親しまれる使いやすい施設として浸透していくか
が課題だと思います。

はたや記念館ゆめおーれ勝山
福井県勝山市昭和町1丁目7-40
0779-87-1200
定休日:第2・4水曜日
http://www.city.katsuyama.fukui.jp/hataya/

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ラベル:勝山市
posted by たつたつ・たつや at 22:14| ☁| Comment(5) | TrackBack(1) | 旅先にて・福井県内編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先週のOPENのとき 行ってきました
我々の年代での 機屋 は 主要産業であり
人手確保のため 東北や九州長崎から
働きながら 学べる この地に
集団就職してきた方が たくさんいました

当時の勝山精華高校がその役割を
果たしていたのです

奥越には そのまま地元の方と結婚して
生活している方も多いのですね。

女性が働く職場 機屋 
いまは もう ほとんどの工場が
ありませんが・・。
Posted by 勘兵衛 at 2009年07月27日 07:08
福井の繊維産業が最高潮な昭和30年代前後に、勘さんもたっちゃんも私も生まれたんだよね。

僕も小さい王子時代には、人絹箱の「いずめ」がベビーベット、B反を布団にして織機(ハタゴ)の音を子守歌代わりに寝かされていました。

奥越に限らず福井県嶺北地方は、いわゆる「ガチャマン」ブーム。 
街中が朝の5時半から夜の10時までお盆と正月以外は、ブ〜ッと鳴るサイレンを合図に
「ガッチャン♪ガッチャン♪」と、織物工場の織機が唸りを上げていました。

あちこちの街の繁華街にある商店や食堂は、織物業に従事する若い女性で溢れ返っていた(らしい)。

今は昔・・。 僕の生まれた街も、いつ行ってもお盆か正月のように静まりかえっている・・。

寂しいね・・。 あの騒音も懐かしいくらい・・。

また、駅前商店街に若い女性のみならず老若男女が闊歩する 活気あふれる福井に戻って欲しい と、切に思いました。
Posted by でぃ。 at 2009年07月27日 11:29
勘さん、福井の繊維が国の経済、そして県の財政を左右した時代っていうのがあったのですね。
集団就職というのはあまり記憶にありませんが、
繊維工場にはたくさんの女工さんがいたのは聞いています。
福井の女性は働き者というのはこの時代を象徴してるように思います。

繊維産業によって人生が決まった人も結構いるのでしょうね。
古き良き時代だったのでしょうね。
Posted by たつや at 2009年07月27日 22:19
でぃさんは赤ちゃん時代はいずめの中で育ったんですね。
それくらい福井は繊維産業の真っ只中にいたのでしょう。
機織の音は耳障りかもしれませんが、
50以上の福井県人には懐かしい音なのかも。

若い女工さんが街を賑やかにしていた時代、
本当に良い時代で、人情溢れる昭和そのものだったんでしょうね・・・。

でぃさんも今でもいずめに入っていた方が
世のため、人のためだったりして^^;;;;;
Posted by たつや at 2009年07月27日 22:23
  ↑ ほっといて!!

>世のため、人のためだったりして・・
最近は大人しいもんよ〜♪ 
でも、時々、強制収監されてるんだからさぁ・・・(ーー;
Posted by でぃ at 2009年07月28日 22:51
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