マニラのビルの一角にある小さなオフィスだった。
大きな身体で髭を蓄えた日に焼けた顔は、
どう見ても日本人には見えなかった。
ただ真剣な眼差しと丁寧な話し方はとても好印象を持ったし、
一旦プライベートになると子どものように目をキラキラ輝かせて
楽しそうに夢を語る彼にだんだん惹かれていった。
それにたつやと同じ誕生日ということを知ってからは、
特に仲良くなったように感じている。
当時彼はNGOセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの
フィリピンオフィスマネージャーとしてマニラに住んでいた。
もう12年も前のことになってしまったが、
当時たつやはとある団体に所属していて、
その事業の一環で国際交流や国際貢献担当の部署にいた。
当時のフィリピンはピナトゥボ火山の噴火で大きな被害を受けたり、
アジアで最大のスラムといわれた通称スモーキーマウンテン(ゴミの山)
で生活している子どもたちの教育や医療の問題が大きく、
それらを支援しようというプロジェクトになった。
トシはフィリピンでは政治家や財界人から
ゴミの山の子どもたちまでが友だちで、
本当に地元に根ざした支援活動を地道に行っていた。
あれから10年以上が経過したが、
あの時の出会いからずっとトシとは友だち付き合いをしている。
今でも彼はフィリピンに住んで、NGO活動を続けている。
そのため、ここ数年は彼が帰国した時に会える程度ながら
お互いにブログを見て近況を知ることもあって、
疎遠になった気はしていなかった。
たつやのリンク先に「マニラのスラム街日記」
http://riseasia.blog.so-net.ne.jp/
そんな彼から一通のハガキが届いたのは、
先月の初めのことだった。
今年の夏、ポルトガルのルカ岬から東京まで、
ユーラシア大陸横断行40.000kmの旅に出る。
20ヶ国の国境を越え、人と出会い、文化の繋がりを知る。
2009年7月〜11月の4ヶ月間(約140日)
戸井十月(作家)をリーダーとしたチームの一員として、
1台のオートバイと2台のサポートカーで行く未知の世界への好奇心の旅。
子どもの頃、世界を旅する冒険物のテレビ番組を見て、
いつしか自分も、冒険の旅に行ってみたいと夢を持った。
その夢は今でも持ち続けている。
皆さん応援してください。
え〜!ついに旅に出るんだ!
しかもユーラシア大陸横断の旅40.000km
「冒険旅行にはいつか必ず行きたい」
と言ってキラキラ瞳を輝かせていたトシの笑顔を思い出した。
しばらくの間、彼の実家がある名古屋にいるとのことで、
会いに行ってきた。
ずっと夢を追い続けて、それを実現する!
本当に素晴らしいことだ。
今頃はマドリードに届いたバイクや車を
リスボンに運び込んだ頃だろう。
多分、ここ数日中にルカ岬を出発するのだろう。
旅の成功と無事を心から祈っている。
前回の旅「南米大陸」の資料。
このルートに参加したかったトシ、
しかしながらこの時はどうしてもスケジュールが合わなくて、
今回念願の参加となった。
上田敏博
1964年名古屋生まれ。
NGOライズエイジア・マニラ・ファンデーション代表、
フィリピン子ども民族舞踊団『母なる大地の子どもたち』理事。
海外青年協力隊やNGOセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの
フィリピン駐在員時代の経験を活かし、
フィリピンマニラ首都圏のゴミ集積地「スモーキーマウンテン」
の地域にて、教育支援事業や国際交流事業を推進している。
スモーキーマウンテンの子どもたちの写真集
『ゴミと宝石』(第三書館)を出版、
1992年日本青年会議所主催TOYP大賞(青年版国民栄誉賞)
グランプリ受賞などがある。
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バイクを愛する者として、私からもBuen viaje!
絶対純粋な日本人には見えないっす。
伊良部の島から応援してあげてくださいね〜
明日10月6日水曜日午後8時から、BSハイビジョンで、
このユーラシア大陸横断の旅その1が放送されますね^^
今から楽しみにしています。
とってもいい番組でしたね。
来週からも見ましょう!