たつやがこの茶飯を初めて食べたのは、
今庄の同級生、和一の親父さんが開いていたそば店だった。
そばを頼むと、それに小さな器に
ほんの少しの茶飯が添えられていた。
あまりにも美味しかったので、
いろいろ話を聞かせてもらったものだ。
茶飯は元来、お寺で食された健康食だった。
お茶は非常に貴重なもので、薬として大切にされていた。
今庄では、茶飯を弔事で出した。
今では茶飯をお通夜のときに配る家も少なくなったらしいが、
昔はどの家でも茶飯を出したらしい。
お通夜は、長い時間をかけてお寺さんにお経をもらい、
村の人が全員集まり、手伝い、最後までその家にいた。
米のご飯が食べられる家は少なく、粟や稗を食べたり、
芋が主食の家が多かった当時は、
もち米が入った茶飯は大層なご馳走だった。
『最後までお参りいただき、ありがとうございます
どうぞ、これをお持ち帰りください』
という意味で、茶飯を配った。
茶飯を配れない貧乏な家の人は、その集落のまとめ役が、
代わりに用意した。
子どもたちは(きっと大人もそう)茶飯を目当てに、
通夜に出かけ、最後にご馳走を貰って帰った。
だけど、そういう風習の中で、死を見つめたり、
親が子に、子が孫に、仏事の大切さを伝えていったとのこと。
親父さんの話を聞いて、妙に納得した。
古いことがいいことではないが、
古いことの中に、勉強する
今の世の中だからこそ役に立つ何かがあるように感じた。
親父さんの店、そばの里で出される茶飯は、
番茶で焚き、味付けは醤油と酒。
もち米6に対してうるち米4の割合だ。
あれから十数年が経って、昨年末に
今庄の友人の奥様が作った茶飯をいただいた。
そのあまりの美味しさに驚愕した。
正直、今まで食べたどのご飯より美味しかったのだ。
味、香り、食感、見た目に至るまで、
たつやにとってはパーフェクト!
どうしてもこんな茶飯が作れるようになりたくて、
そしてそのレシピを教えてもらった。
以来、何度かチャレンジしているうちに、
少しづつコツがわかってきて、
たつやの自分なりのこだわりをそのレシピに
加えることで、たつやの茶飯を作りたいと思った。
主な材料は米と大豆。
という超シンプルな食材なのに、
本当に奥深い味わいがこの中にある。
他にたつやが使う調味料などは以下の通り。
利尻昆布・無添加のパック出汁・沖縄の塩
醤油(あなんだん醤油・かき醤油・地元鯖江相木屋の藤のブレンド)
みりん(小笠原味醂のみねたから)日本酒(早瀬浦上撰)
加賀棒茶(丸八製茶所)
それなりにこだわってるつもり^^
この剥いた大豆の皮をそのまま捨てるには
もったいないと思い何かに利用できないか?
この香りを残すためにこの皮に
熱湯を注いで、お茶にして利用した。
本当はガス窯で焚くのが一番美味しいらしいが、
たつやは持っていないので、家庭の電気釜を使った。
炊き終わった後、一旦消して、
お酒を振りかけて再度スイッチオン。
5分後に消す・・・なんていうテクニックもやってみて、
何とか人さまにも食べていただけるような
たつやの茶飯が完成した。
これ作るのは慣れたら多分簡単です。
大豆をカラカラに炒って、
外皮を剥くのがかなり面倒ですが、
ある程度、どうすればいいのか閃いたので、
次回はその方法を試してやってみようと思います。
茶飯、奥深し!
料理は楽しい!
やっぱりたくさんの方にブログを見ていただきたくなりました。
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