2015年02月15日

万葉線の旅・岡山寛さんの絵との出会い

「鶴瓶の家族に乾杯」が大好きだった父の三回忌が今日行われました。
万葉線での旅は、まさにそんな旅だったように思います。
旅先で岡山寛さんという方が描かれた円空仏の絵との出会いでした。
父は仏像がさほど好きだったという訳ではありませんが、
何故か円空仏だけは、いいと言ってたことを思い出しました。
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万葉線の旅も後半です。
まだまだ寒い日でしたし、小雪がちらつくような日だったので、
そろそろ高岡市内に戻ろうと思って電車に乗りました。

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乗ってすぐに、吉久駅という駅で降りました。
どうやらこのエリアに旧街道?があって、
そこに千本格子の古い町屋が残る場所があると
パンフレットに書いてあったからです。

誰一人として歩いている人はいません。
ただどこをどう行けば、どんなところに出るかは、
長年の旅の感覚で、何となくわかります。
町の作りというか、匂いというか・・・

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歩いていくとほどなくそういう建物の一部が見えました。
まだ屋根雪が残っていて、しずくが落ちてくるので、
軒先を歩く時は気を付けないと濡れてしまいます。
ゆらゆらガラスが入った家は、昔は畳やさんだった建物でした。

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少し歩くと格子戸が連なる町屋が数軒つながっていました。
その中に、控えめな暖簾がかけてある家がありました。
ん?何かのお店かな?
とは思いましたが、看板もありません。
中から明かりがもれていたので、覗いてみると、
雑貨が並んでいるようでした。
ガラガラと戸を開けて、
「ここでお茶とか飲めますか〜?」
と聞くと、中にいた女性が、
「はい、大丈夫ですよ」
と返事をしてくれました。

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中に入ると町屋の雰囲気を十二分に生かした空間の
カフェ&ギャラリーとなってました。
広い板張りの部屋には囲炉裏があり、
炭に火が入っていました。
その囲炉裏端に座り、まずは暖かい珈琲を。

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メニューを見ていて、驚いたのが、
カボチャのケーキ100円という価格です。

今どき、珈琲350円でもありがたいのに、
手作りケーキが100円って、まさに感激の価格です。
当たり前のように税込です。
もちろん、追加注文をしました。

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最初にこの「さまのこ屋」に入った時に、目に入ったのは、
仏像の水彩画でした。
はじめは版画なのかな?と思ったのですが、
一枚一枚描かれた水彩画でした。

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仏像の絵と、書いてある文字にもとても魅かれました。
じっくり全部の絵を見てまわりましたが、
どうしても気になる一枚がありました。
それは十一面観音菩薩立像を描いた一枚でした。
説明文を見ると、これは青森県にある円空仏を描いたものらしく、
たつやが魅かれた理由がわかりました。

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今日、三回忌を迎えた父が、
円空が作った仏様が好きだと言っていたことと、
たつや自身も岐阜県のお寺で見た円空仏の
なんとも言えない不思議な魅力を感じたからなのだと思います。

お店には品のいい女性店主と、常連さんらしい男性がいて、
たつやが万葉線に乗ち継いでやってきたことや、
適当な駅で降りて、歩いてこの末吉について、
偶然見つけたこの店にたどり着いたこと、
それにかみさんの実家が高岡市であること、
この絵の素晴らしさ、作者の方の話など、
いろんな方面の話に花が咲きました。

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そしてちょっと気になっていたことを聞くことにしました。
「この絵って販売してらっしゃるのですか?」
「えっ?いやぁ、展示してるだけなので・・・
でもちょっと本人に聞いてみましょうか?」
と言って、絵を描かれた方に電話をかけたのでした。

いきなり、電話を本人に代わりますからと言われ、
受話器を渡されたのですが、何と切り出せばよいのか。。。
とりあえずよろしければ譲ってほしいとだけ告げると、
その絵を描かれたご本人がここへ来るということになりました。

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しばらくして、その岡山寛さんが来られました。
はじめましてとご挨拶をしました。
いきなり来て、この絵が気に入って譲って欲しいというたつやに対しても、
どちらかと言えば飄々とした表情で受け答えしてくれます。
普段は絵を売ったりすることはなく、好きで描いていると言われました。
昔から絵は好きで、万葉線の絵やこの街並みの絵を描いていたのですが、
ここ数年は仏像ばかり描いているのだそうです。
そして快く絵を譲ってくださったのです。

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たつやにとっては、父の三回忌法要の直前に
この絵に出会えたことは奇跡でした。

この日に富山空港への送迎があったこと。
富山空港の帰りに、高岡へ行こうと思ったこと。
高岡では万葉線に乗ろうと思ったこと。
吉久の駅で降りたったこと。
歩いていて偶然見つけた「さまのこ屋」に入ったこと。
この絵に魅かれたこと。
岡山寛さんに出会えたこと。
この絵を譲り受けたこと。
そして今日、父の三回忌にこの絵を飾れたこと。。。


これらすべてが偶然ではなく、全部つながっていたのだと思います。
そういうご縁をいただけたことを、本当にうれしく思います。

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※写真は六渡寺駅前にあった古い洋館『牧田組』は国の登録有形文化財



たつやは幸せなことに、
旅先ではいつも素晴らしい出会いがあります。
今回も忘れられない素敵な旅になりました。
もう少し暖かくなって、桜が咲くころに、
またこの地を訪れてみたいと思います。

さまのこ屋
富山県高岡市吉久2-3-14
0766-82-7113
営業時間 10:00〜17:00
定休日:月曜・火曜







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posted by たつたつ・たつや at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅先にて・国内編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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