もう3年前の2010年の1月のことでした。
http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/139439807.html
この形見の古い足踏みミシンを処分するには忍びないので、
カタチを変えてドレッサーに作り直して欲しいというリクエストでした。
神様みたいなお客様は、デザイン・価格・納期に関しては一切たつやにお任せ!
ということで、預かったのです。
そして2011年の2月にミシンに付いていた弾み車を利用した
オリジナル傘立てを作って納品しました。
デザインが瞬時にして頭に描かれることもあるのですが、
このミシンに関しては、なかなかアイディアが沸いてきませんでした。
ようやく浮かんだのが、この傘立てだったのです。
http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/185915366.html
それからまた2年の月日が流れ、
昨年12月に岐阜県の木工作家さんのアトリエを訪れた際に、
雰囲気のある一枚板をわけてもらったことから、
ようやくミシンからドレッサーへの改造アイディアがまとまりました。
まずはミシンを完全にばらすところから始め、
どの部分が使えるのかを考えることにしました。
味のある引き出し部分は全部使えそうです。
天板に使う一枚板以外の部品は
出来れば元のミシンの材料を使いたいと思いました。
使えるものはなるべく使うというのが、
このミシンの供養にもなると思ったからです。
結局、ミシンの台で使われていた板を製材して、
鏡の枠に利用することにしました。
板自体は真ん中は張り合わせた板を使用していて、
回りだけが無垢の木を薄く貼ってあるものでした。
材料が豊富にない時代に、当時の人が知恵を出し合って、
作ったのでしょう。
冬の工房はこんな温度です。
0℃
ダルマストーブに火を入れないと寒くて凍えてしまいそうです。
お客さんのお母さんは毎日のようにミシンを踏んでいたそうです。
カタカタカタカタと小気味良い音を立てて動くミシンは、
たつやの家でも同じだったので、よく覚えています。
ミシンとしては寿命を終えたのでしょうが、
ドレッサーとして新しい命が生まれたのかもしれません。
たづ子さんのミシンが京子さんのドレッサーに変身しました。
こうしたお手伝いが出来たことは本当に幸せなことです。
お客様には足掛け3年の月日を待っていただいたことになりましたが、
出来あがったドレッサーを見に来てくださったときに、
「母の死を風化させるのに、この時間が必要だったからちょうど良かった」
と感慨深げにお話をしてくれました。
しばらく木工から遠ざかっていましたが、
またボチボチ再開したいと思っています。
そういえば会社で使う台車なんかも父に頼まれて作っていたなぁ・・・。
おかげ様でブログランキングが8位だったのがたった一日で1位になりました。
ありがとうございました。
父もきっと喜んでいると思います。
毎日続けることはちょっと無理かもしれませんが、
出来るだけ書いていけたら幸せです。
いつもありがとうございます。
アナタ様の応援クリックがたつやのエネルギー源なんです
ココをちょちょっとクリックしてね(は〜と)
2115記事目