市内からエンゼルラインまでの道は海岸沿いの
風光明媚な景色を望みながらのちょっとしたドライブコースになっている。
その料金所の入り口まで走り、
右下の曲がりくねった道を降りていくと、
突き当たりに、数軒しかない漁村「宇久」がある。
その中でもちょっと目立つ大きな建物があって、
そこが『網元料理うらたに旅館』だ。
最初には民宿と聞いていたのだが、
ちょっと違うような感じだ。
そもそも網元というぐらいだから、船を持っているのだろう。

訪ねた時、ご主人の浦谷俊晴さんは
ちょうどその日の夕食用のお刺身を作っているところだった。
挨拶もそこそこに撮影をさせてもらうことにした。
最近はたつやも自分で魚を捌くようになったので、
以前に比べると格段にその所作を意識して見るようになった。

どんな包丁を使うのか?包丁の使い方や入れ方、
それにどんな手順で捌いていくのか?
大きなまな板の上でイシダイをあっという間に捌いていく。
その無駄のない動きに、もう惚れ惚れする。
姿盛りに仕上げるまでの工程をカメラに収めさせてもらった。


そのうち厨房に浦谷さんのお父さんがやってきて、
コンロに火をつけ、網を置くと、
何やらビニールの袋から魚を出してきて焼き始めた。
いい匂いが漂ってくる・・・

ついつい目が行ってしまい、
これは何の魚かと聞いてみた。
サバの熟れ鮨だという。
この手のその土地でしか食べられない食べ物を見ると、
ついつい喉がごっくんと鳴ってしまう。
その心を読まれたのか?と思うタイミングで、
じいちゃんが、食べますか?と声をかけてくれた。
え?いいんですか!是非食べたいです!

浦谷さんはニコニコ笑いながら、
じゃご飯と味噌汁もどうぞと言って、
大盛りのご飯と、味噌汁を温めて、
厨房の配膳台の上に置いてくれた。
おお!これは旨い!
最高ですね!こんなのって大好きなんです!

なんていいながらバクバク食べていると、
浦谷さんは笑いながら、
コレはお客さんには出さない自宅用なんですと言った。
続けて子ども用に作ったコロッケも良ければと
出してくれた。

話に聞くと網元料理うらたに旅館の浦谷俊晴さんは
正真正銘の漁師さんで、自分で会社を持ち、定置網で漁業を行っている。
その定置網に入った魚をこの旅館で料理して出されている。
驚いたのは、その網に入る魚のことと定置網そのもののこと。
過去5年間には、ミンク鯨が2回、ザトウクジラが1回、ジンベイザメが数回、
それに昨年にはブリが700本以上入ったのだそうだ。
他にはウミガメやマンタ、クロマグロ、アザラシなども入ったというから驚きだ。

もちろん小浜湾の多種多様な魚がたくさん獲れて、
運が良ければ、その日獲れた珍しい魚を食べることが出来る。
旅館に泊まって、浦谷さんと朝早く船で定置網に行き、
一緒に漁をすることも可能とのことで、一気に心が動いてしまった。
同じ福井県の住みながら、まさかこんな場所があるなんて、
話を聞きながら驚きの連続だった。

定置網っていったいいくらくらいするんですか?
ん、まぁこの規模で8000万やね。
後は船を5隻持ってて、それが一隻数千万だから、ま、漁師も大変やわ。
と楽しそうに笑って説明してくれる。
子どもも2.4.6.8.10歳って5人おるから結構大変やし・・・。
あくまでも明るく楽しく前向きな浦谷さんの人柄に惹かれてしまった。


京都の超有名店の料理長が絶品とまで言わしめた浦谷さんの刺身。
この美味しさの秘密は絞め方にあるという。
網にかかった魚は極度の緊張をし、ものすごいストレスを感じている。
その状態で絞めると身が美味しくなくなるのだそうだ。
そのため再度海水の中でしばらく泳がせて、
安心しきったところで絞めると美味しくなるのだそうだ。

帰り際に魚好きみたいだからと言ってお土産をいただいた。
家に帰って開けてみると、
浦谷さんがさっき捌いていた魚と同じイシダイが入っていた。
わぉ!これは絶対に煮魚にするぞ!
その日の夜のうちにやはり小浜の居酒屋大で教えてもらった
煮魚のレシピ通り仕上げた。


はっきり言って、これは凄すぎました・・・。
こんな煮魚は初めて食べたかも?
うちのファミリーも同じ感想でした。
来年の春にはバイク仲間と一緒に是非訪れたいと思いました。

網元料理うらたに旅館
福井県小浜市宇久
TEL 0770-52-2853
FAX 0770-53-3416
http://www.uratani.biz/index.html
実はたつや、毎日短くて1時間、最近は2時間かけてブログを書いているんです。
だからお願い!って言う訳じゃないんですが、
応援クリックは面倒だけど多分2〜3秒くらいで出来ると思うんです。
ご苦労さ〜んって感じで押してもらえたらやっぱ、うれしいです。
いつもありがとうございます。
アナタ様の応援クリックがたつやのエネルギー源なんです

ココ


1887記事目