この大福はたつやにとって、そばの原点みたいなお店で、
もう30年近くこの店に通っている。
なので大福のそばは、亡くなった先代のご主人、
そして今のご主人、そして息子さんと3代に渡って、
食べさせていただいている。
しかしながら釜前で茹でるのを担当しているのは、
先代のご主人の奥さんで、80を超えて尚現役で、
茹でに関しては一貫してばあちゃんだ。
たつやがおろしそばを食べ歩くようになったのは、
20代前半の頃で、大福へは毎週のように通った時期がある。
当時大盛は、カツ丼や天丼ようの丼に入っていて、山盛になっていた。
毎回、最低でも大盛2つを食べるたつやに、
先代は、ついつい普通の大盛よりも多目に入れてくれていた。
大福には座敷があって、
当時は座敷と厨房の間に障子の戸があった。
障子の戸を開けて、
「かあちゃん、大盛もうひとつ追加しとっけの」
とよく頼んでいた。
大福の思い出を綴った以前の記事です。
http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/27193755.html
大福のそばは硬くて、香りがあって、ゴツゴツしていた。
そばの角、エッジが立ってるのも特徴で、
大根おろしがたっぷり入った旨味のあるダシとの相性は抜群だった。
丼に盛られたそばにそのダシをぶっかけて、
箸で多目にそばをつかんで、口に運ぶ。
ギュギュギュ、と噛んで食べるそばだ。
かんでいるうちにそばの甘味が出てきて、
旨味が凝縮されたダシと相まって、
たつやにとっては最高の味だ。
昔から普通盛は所謂六寸モノといわれる器で、今も変わらない。
大盛は丼から越前焼の器に変わって、
麺も先代に比較するとやや細くなったが、
それでもあの圧倒的存在感の麺は引き継がれている。
数年前に合資会社藤田印刷所100周年記念で出版した
『萬福そば天国ふくい』は福井でもベストセラーになったが、
もし大福との出会いがなかったら、
この本が世に出ることはなかったかもしれない。
出版した時には、大福の先代は遠いところに逝ってしまっていたが、
最初の一冊を、ここの仏壇に持ってきたことを
昨日のことのように覚えている。
大福へ来ると、人の良い店主と愛想のいい奥さん、
釜前のばあちゃん、それに店主の弟さん、息子さん、娘さんと、
全員が旧知の仲なので、ついつい長居してしまったり、
今回も取材に同行しただけなのに、昔話に花が咲いてしまった。
美人編集者のAさんも、凄腕カメラマンK氏も、
この日回った4軒のそれぞれの味を堪能したようで、
またプライベートでもそばを食べに来たいと話してくれた。
大福
福井県越前市(旧今立郡今立町)粟田部15-22
TEL.FAX.0778-42-0443
営業時間【平日】11:00〜20:00【日曜・祝日】11:00〜18:30
定休日・毎月6・16・17・26日
http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/27191583.html
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