今までに何度かブログに書いたことがあるが、
一時期、腕時計・・・
特に
アンティークの機械式時計にハマっていた。
(今はその病気から快復しました^^;)機械式と呼ばれるのは、電池式ではないというような意味で、
いわゆる手巻きとか自動巻きというタイプの時計だ。
一時期、クォーツ時計が発明され、飛躍的に性能が上がった時に、
日本のメーカーはこぞって機械式を止め、クォーツ時計を作り始めた。
しかし時計の本場と呼ばれるスイスやドイツでは、
かたくなに機械式の腕時計を生産し続けた。
たつやが子どもの頃は、
中学の入学祝には万年筆、高校の入学祝が腕時計と相場が決まっていた。
たつやが買ってもらったのはセイコーの自動巻きの腕時計で、
当時流行っていたカットガラスモデルだった。
その腕時計は残念ながら無くしてしまった。
そして社会人となり、腕時計に魅せられていったのだが
何がきっかけだったかと言えば、ブライトリングという
飛行機乗りがするパイロットウォッチを買ったことだと思う。
しかしながら、いつしかたつやの興味は国産の機械式時計へと移っていった。
たつやが集め始めた90年代初頭は、当然ながら国内のメーカーは
機械式時計の生産を取りやめていて、
入手するには、中古を探すか、
時計屋さんの店頭で売れ残りを探すしか方法はなかった。
下手な鉄砲も数打ちゃ・・・の論理で、
旅先では、時計屋巡りが主となった。
その町へ行くと、まず古い商店街へ行ってみる。
次に時計店を片っ端から回り、
機械式の時計がないかを尋ねて歩いた。
おそらく時計屋という看板が上がった店は、
10年間に1000軒は覗いていると思う。
日本のメーカーが機械式の製造を止めて、
既に20年近くが経っていた(90年代当初で)こともあって、
時計店では見つかることは稀だった。
「
あの〜、機械式の時計を・・・」
と言っただけで、
「
うちにはないよ!」とドアをピシャリと閉められたこともあったし、
昔の自慢話を延々と聞かされたあげくに、
あるけど売らない!と
言われたこともあったが、
20〜30軒に1軒くらいの割合で、珍しい時計が残っていたりした。
今でもはっきり覚えているのは、富山県のとある町で、
○○ストアという旧国鉄が経営する何でも屋さんの中に、
時計コーナーがあり、そのショーウィンドウの中は、
まるでタイムスリップしたかのように、1960年代のモデルが
数十本無造作に並べられていた。
全部欲しかったが、当然買える訳もなく、
どうしても欲しかった3本をお願いして、銀行に走った。
「
古い時計だから安くしてください・・・」
「
じゃ2割引で」
それでも、1960年代の定価が付いていて、
機械式の時計は安くなかった。
だけど夢のような出来事だった。
東京オリンピックの記念モデル、セイコーの自動巻きベゼルの回りが光るオリンピアフラッシュそして
幻のメーカーとまで言われたタカノのシャトーという手巻き
この3本を買って帰った。
他にも珍しい時計が並んでいたが、
後ろ髪を引かれる思いでその店を後にした。
どうしても忘れることが出来ずに、
また夢にまで出てくるその○○ストア・・・
2ヵ月後にお金を握り締めて行ったのだが、
ショーウインドウの中は空っぽになっていた。
聞いたところ、業者が全部まとめて買っていったとのこと・・・。
だけど、この3本の時計だけは、
たつやの手元に縁あって来たのだ。
製造から30年近く経ったタカノや
20年以上経ったセイコーとオリエントが
誰の手に渡ることなく、ずっとショーウィンドウの中で、
たつやを待っていてくれたのかと思うと大事にしたいと思う。
タカノは、高野小太郎氏が1899年に名古屋で創業した時計メーカー。
掛時計の製造からスタートし、軍需も終わった1957年、
第1号の腕時計を発売。
59年にはレディースを発売するなど順調に製造を続けていた。
しかし、59年9月、不運にも伊勢湾台風により
名古屋の笠寺工場が壊滅的な打撃を受ける。
その影響で1か月半に及ぶ操業停止を余儀なくされた。
再開直後に新作を発売するなど、復活を期したタカノだったが、
災害による損失と経営の未熟さから経営が悪化。
62年に理研光学工業株式会社(現在のリコー)に吸収された。過去の時計関係の記事です。http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/62121182.htmlhttp://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/98088758.htmlhttp://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/18054542.html人気blogランキングへココをクリックたくさんの方に応援いただいて、ずっと上位にさせていただいています。
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posted by たつたつ・たつや at 23:55| ☁|
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