敦賀のブラドメールさんから、お誘いを受けて、
フードジャーナリストでエッセイストの向笠千恵子さんと、
敦賀の魚屋さんと昆布やさんを回るツアーに
参加させていただく機会があった。
相木魚問屋の名物オヤジさん^^
東京や滋賀から集まった方々は、こめみそしょうゆアカデミー
通称こみしょうのメンバーで、敦賀と三方の梅を楽しむ企画で、福井まで来られていた。
さて今回参加したかった理由のひとつが、
奥井海生堂の昆布蔵の見学と、
昆布の地位向上と普及に熱き情熱を傾ける
奥井社長の話を聞いてみたかったことだ。
以前、奥井海生堂の社屋にお伺いしたことは、
ブログにもアップしたが、
http://onmyojitatsuya.seesaa.net/article/87734779.html
その時は蔵囲い昆布※のことだけで、
実際に昆布蔵を見学することは叶わなかった。
※蔵囲い昆布とは・・・
昆布漁は真夏の一番暑い時期に昆布を刈り取り、
一気に天日に干して旨みを中に閉じ込める。
その後、奥井海生堂では専用の昆布蔵に寝かせて熟成させる。
一年もの、三年もの、五年もの、中には十数年ものも存在し、
ワインのように採れた年により、特別な味のヴィンテージ昆布が存在する。
平成に入ってからは、平成3年ものが一番だという。
利尻島の香深浜の天然昆布を主に扱っている。
平成3年のヴィンテージ昆布
それを一枚プレゼントされてご満悦の向笠さん
最初は、奥井社長の講義があった。
普段昆布をよく食べているが、
実際に昆布について勉強する機会は初めてで、
とても勉強になったし、更に興味を持つきっかけとなった。
特にたつやが面白いと思ったのは、
加賀藩の前田(外様大名)と薩摩藩の島津(外様大名)が協定し、
松前船を利用して、昆布を密輸していたということ。
当時、密輸は幕府からみれば大罪で、
財政逼迫の外様大名にとっては絶対に秘密を守らなければいけない事柄だった。
よって、当時の記録はほとんど残っていないらしいが、
北海道でしか採れない昆布を、密かに琉球に流していた。
そして琉球から中国に持ち込まれ、薬として重宝され莫大な利益を得ていた。
またその帰りには漢方薬などが積まれ、
前田藩の富山の薬売りが全国を旅して売り、また利益を上げていた。
この話をお聞きしたとき、
今年の4月終わりに鹿児島へでかけたときのことを思い出した。
幕末の島津藩は、欧米の軍事力を目の当たりにし、
日本でもいち早く軍備を推し進めた。
大砲や鉄砲の製造や、軍艦を作るなどして、欧米の脅威に備えていた。
どう考えても、それだけの財力をどこから得てきたのか疑問に思っていたのが、
この奥井社長の話で見事に一致したのだ。
そうか
日本の植民地化を救ったのは昆布だったのだ!
ひとり納得したたつやは興奮状態のまま、昆布蔵へ。
徹底的な温度管理と湿度管理が行われている。
利尻昆布を束ねるのに、使った昆布をアルカリの水に入れただけのテイスティング。
もうひとつはガゴメ昆布をアルカリ水に入れたもの。
最初に、飲んでみた利尻昆布のヒモ?で取った水を飲んでみて、ビックリ
えっ!?これって昆布だけ???
口の中に広がる旨みと甘み。
スーっと喉を通るときの心地よさ。
こみしょうのメンバーも感嘆の声を上げていた。
世界各国の料理人から注目を集め、取引も増えている蔵囲い昆布。
この建物の中にある昆布は数十億?
あらためて奥井海生堂の凄さと奥井社長の情熱を感じた一日だった。
越前和紙を使ったオリジナルパッケージも人気です
奥井海生堂
福井県敦賀市神楽1-4-10
TEL.0770-22-0493
営業時間9:00〜18:00 休日/日・祝
http://www.konbu.co.jp/
奥井海生堂のスタッフブログ
http://yamaboushi.meblog.biz/
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